『九龍ジェネリックロマンス』漫画のネタバレ感想｜SF×エモさ抜群の大人ラブロマンス
今回ご紹介するのは、週刊ヤングジャンプ連載中のSFロマンス漫画『九龍ジェネリックロマンス』。
年の差恋愛を描いた『恋は雨上がりのように』が大ヒットした、眉月じゅん先生の新作品。前作に続き、叙情的な雰囲気たっぷりのラブロマンスを描く天才か！
かつて香港に実在した魔境・九龍城砦（くーろんじょうさい）がモデルの舞台で、大人の恋愛とSF要素を掛け合わせたエモさ抜群の雰囲気が超魅力的！
人々の平和な日常生活と、時折見え隠れするどこか不穏な雰囲気にどんどん引き込まれていくこと間違いなし！
「次にくるマンガ大賞2020」にもノミネートされている注目作です。
『九龍ジェネリックロマンス』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
大人の恋模様に引き込まれていく！『九龍ジェネリックロマンス』のあらすじ
そんな『九龍ジェネリックロマンス』の設定やあらすじをご紹介していきます。
世界観が非常に独特で、どこか懐かしい九龍の街の雰囲気から人間の温かみを感じる作品です。
セリフや音のないコマも、その瞬間の空気やハッと息を飲む瞬間など絶妙なワンシーンが多く、強く印象に残ること間違いなしです。
作品の設定や概要
- 著者：眉月じゅん
- 出版社：集英社（ヤングジャンプコミックスDIGITAL、週刊ヤングジャンプ）
- ジャンル：恋愛、SF、ヒューマンドラマ
- 巻数：４巻（連載中：2021年2月19日現在）
『九龍ジェネリックロマンス』はで独特の世界観と大人のラブロマンスが魅力の作品です。
物語の舞台は、かつて香港に実在したコンクリートのビル群がひしめく魔境・九龍城砦（くーろんじょうさい）をモデルにした雑多な街。
屋台や露店など様々なお店が立ち並び、活気溢れる人々の暮らしが描かれています。
そんな世界において一際異彩を放つ存在・ジェネリックテラ。人類の新天地として建設が進む、上空に浮かぶ謎の正八面体。
高度なテクノロジーを使ってもう一つの地球を作ろうとするという、世界観に似つかわしくないSF設定が織り込まれています。
あらすじ
此処は東洋の魔窟、九龍城砦。ノスタルジー溢れる人々が暮らし、街並みに過去・現在・未来が交差するディストピア。
はたらく30代男女の非日常で贈る日常と密かな想いと関係性をあざやかに描き出す幻想的なラヴロマンスを貴方にーー。
引用）ヤンジャン！
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謎多き九龍の住人たち『九龍ジェネリックロマンス』の主な登場人物
ここでは『九龍ジェネリックロマンス』の登場人物を紹介していきます。
どこか懐かしい雰囲気をもった人間味あふれるキャラクターたちに注目です！
鯨井 令子（くじらい れいこ）
主人公。九龍城砦にある不動産屋で働く女性。32歳。
大きな黒縁メガネと外ハネする癖っ毛のショートカットが特徴。
職場ではいつも工藤に振り回されているが、そんな工藤に対し恋心を抱くようになる。
タバコを吸いながらスイカを食べるのが好き。
何故か自身の過去の記憶が曖昧で、ここ半年から1年前のことしか覚えていない。
工藤 発（くどう はじめ）
鯨井と同じく不動産屋で働く冴えない雰囲気の男性。34歳。
大雑把でテキトーな性格だが、仕事の腕は確かなもの。
鯨井には職場の先輩として、仕事や九龍の暮らしのノウハウを伝える。
九龍はなつかしい場所であるべき、変わってはいけないという考えを持つ。
李（り）
鯨井と工藤の上司にあたる、不動産屋の支店長。
いつも暇そうにしている、太っちょの小さいおじさん。
「充実したプライベートこそが良い仕事を連れてきてくれる」がモットーで、仕事は必ず定時帰り。
小黒（しゃおへい）
鯨井の友人。ロリータファッションと八重歯が特徴女性。
九龍のあちこちでアルバイトを掛け持ちしている。
鯨井や工藤とも仲が良く、何かと行動を共にすることが多い。
楊明（ようめい）
九龍に住む女性。欧米人のような見た目の美女。
不動産屋で相談を受けた騒音騒ぎをきっかけに、鯨井と友人になる。
本人曰く全身を整形しており、過去を捨て今の自分として生きている。
蛇沼 みゆき（へびぬま みゆき）
蛇沼グループの代表取締役。笑顔が胡散臭いメガネの男。
九龍に突如大規模なクリニックを立ち上げ、美容外科や内科の無料健康診断を実施する。
ジェネリックテラの建設にも参画しており、何やら企みがある様子。
タオ・グエン
九龍の喫茶店で働いていた男性。工藤の友人。
突如店から姿を消してしまい、工藤がいくら探しても手がかりが見つからなくなる。
鯨井に隠された秘密とは？『九龍ジェネリックロマンス』の3つの見どころ（ネタバレあり）
『九龍ジェネリックロマンス』には、大人なラブロマンス展開を中心にたくさんの見どころがあります。
そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つご紹介していきます。
幻想的な描写に注目！鯨井の恋心
『九龍ジェネリックロマンス』では、鯨井の工藤に対する大人の恋心を軸にストーリーが展開されていきます。
鯨井は1話冒頭、どこかミステリアスな雰囲気を纏った女性として登場します。
しかし、次第に人間味あふれる女性であることが描写されていき、そしてちょっと冴えない男・工藤に恋心を抱いていることがわかります。
その時の鯨井の表情やキラキラした瞳といった表現がとっても綺麗で、幻想的な雰囲気すら味あわせてくれる、まさにラブロマンス…！
話が展開するに連れ、2人の距離がどのような変化を見せるかが注目ポイントです！
鯨井は記憶喪失！？過去の関係は？
『九龍ジェネリックロマンス』では、鯨井の出自が一切不明なことがストーリーのカギを握っています。
ストーリーの節々に「おや？」となる伏線が散りばめられていましたが…、第9話において明確に描写された衝撃的な展開が…。
数年前の回想、工藤の過去の記憶の中にいたのは、「先輩」として存在する鯨井の姿だった…！
自分は記憶喪失なのか？と葛藤する鯨井。自分とは何なのか、そして工藤が見ているのは「今の自分」なのか「過去の自分」なのか…。
キーワードは「ジェネリック」そして「九龍とクローン」…。物語の真相が気になりすぎて、最新話を追いかけてしまうようになること間違いなしの展開です。
ジェネリックテラとは…？世界の謎
『九龍ジェネリックロマンス』では、鯨井の過去がストーリーの重要な鍵となっていますが、それと関連していると思われるのが「ジェネリックテラ」の存在です。
九龍の雰囲気に似つかわしくない、上空に浮かぶ機械的な正八面。「もうひとつの地球」を作ろうと高度な技術と莫大な予算が使われているようです。
なぜそんなものを作ろうとしているのか、目的が不明なまま物語が進んでいくのがまた不穏…！
ラブロマンスが展開される「懐かしい雰囲気」の九龍の街並みとはうって変わって、SFチックなその存在がどう鯨井たちに影響してくるのかソワソワしてしまいます。
ラブロマンスとSFという相反する存在が見事にマッチした世界観にも注目です！
大人なラブロマンス好きへ！『九龍ジェネリックロマンス』はこんな人におすすめ
『九龍ジェネリックロマンス』は、大人なラブロマンスが好きな方に特にオススメの作品となっています！
鯨井の工藤への恋心が、九龍の雰囲気も相まって非常にドラマチックかつ幻想的に描かれています。
度々2人の会話で登場するタバコとスイカの組み合わせを楽しむシーンも、漂う煙のセクシーさも相まってエモさ抜群！
そして工藤の気持ちは、目線はどこに向いているのか…。明るい雰囲気から一転、大人なラブロマンス的な展開に、どんどん次の話に進んでしまうこと間違いなしの作品です。
紹介者が考える『九龍ジェネリックロマンス』の伝えたいこと（考察）
『九龍ジェネリックロマンス』は、「自分とは何か」ということを伝えたいように感じられます。
工藤が持っていた過去の写真を見て、自分の記憶のありかや存在がわからなくなってしまった鯨井。
そんな鯨井に声をかけたのは、全身を整形して過去を捨てたという美女・楊明。「どれが私で私じゃないかは 私が決める」という言葉が印象的です。
自分の存在意義とは？もっと適した代わりの人間がいるのでは？と自分に対して不安を抱える人は『九龍ジェネリックロマンス』を是非この機会にご覧になってみてください！
また『九龍ジェネリックロマンス』を連載しているアプリ「ヤンジャン！」では、ヤンジャン最新号が最速で読めます！
『九龍ジェネリックロマンス』の評価まとめと感想
最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。
漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。
| 当サイトの評価 | 5.0（記事作成者の評価） |
|---|---|
| コミックシーモア | 4.9（29件の評価） |
| まんが王国 | 3.7（3件の評価） |
| Renta! | 4.5（31件の評価） |
| BookLive | 4.8（32件の評価） |
| めちゃコミック | 4.3（36件の評価） |
※それぞれ5段階評価となっています。
見どころにもあったように、ラブロマンス展開とSF的な不穏さが相まって今後の展開が非常に気になることから評価は最高点としました！
この先どんなどんでん返しが待っているかわからないハラハラ感と、鯨井の恋心が報われるのか気になってしまうソワソワ感で読み続けています。
1話から読んでもサクッと読み進められるので、今からでも必読の作品です！
九龍の雰囲気や街中の空気感があざやかに描かれており、今後映像化にも注目したいところですね。
気になった方は是非お手に取ってみてください！
『九龍ジェネリックロマンス』が気になる人におすすめの類似作品
ここでは『九龍ジェネリックロマンス』に興味がある方におすすめの恋愛漫画をご紹介していきます。
1つ目は『明日、私は誰かのカノジョ』です。
彼女代行業でお金を稼ぐ女子大生と、大人の男性たちの苦い恋模様を描いた作品です。
誰かの彼女になることを仕事にする女性たちの心の内に共感し、心が痛む大人の恋愛を胸の奥をズキズキさせながら楽しむことができます。
「次にくるマンガ大賞2020」にもノミネートされる名作ですので、リアルなビターラブストーリーを是非覗いてみてください。
下の記事では『明日、私は誰かのカノジョ』の詳しい内容や無料で読む方法をご紹介しているので、合わせてご覧ください。
2つ目は『青島くんはいじわる』です。
独身をのまま気楽な生活を続けていたOLと、イケメンの若手社員が恋愛協定を結ぶストーリーです。
お互いが訳あって交際相手が必要としていたところ、win-winの恋愛協定を結ぶことになり、軽い気持ちで結んだ恋愛協定でしたが、”いじわる”な青島くんが本領を発揮し出して…！
年下男子にキュンキュンしたい方はぜひご覧ください。
下の記事では『青島くんはいじわる』の詳しい内容をご紹介しています。
