『31番目のお妃様』漫画のネタバレ感想|最下位妃の爽快な下剋上ロマンス
「貧乏くじ」と言われる王様の31番目のお妃様に選ばれたヒロインが、思惑はびこる後宮で成り上がっていく爽快な下剋上ラブロマンス『31番目のお妃様』。
憧れずにはいられない奇想天外のお妃様であるフェリアに魅了され、他のお妃様候補との奮闘に笑い、さらに王様との恋の行方に心がときめく見応え抜群のストーリーが広がっています。
田舎者のお転婆姫が邁進する『31番目のお妃様』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
お転婆姫に魅了される『31番目のお妃様』のあらすじ
爽快感満載のラブコメディ『31番目のお妃様』の設定やあらすじをご紹介していきます。
飾らない姿で芯があり、とにかく魅力的なヒロインのフェリアに憧れてしまうこと間違いなしです。
作品の設定や概要
- 著者:七輝翼(七輝翼先生のTwitterアカウントはこちら!)
- 原作:桃巴
- キャラクター原案:山下ナナオ
- 出版社:KADOKAWA(B’s-LOG COMICS)
- ジャンル:ラブコメ、ファンタジー
- 巻数:2巻(連載中:2020年12月1日現在)
設定として、舞台となるダナン国の妃選びは1〜31番目の妃候補を集めて行われる。
その妃選びは31番目までの妃候補が揃わないと開始されず、開始されてからも三段階の通過儀礼がある。
まずは王と妃候補の三ヶ月の交流。次に妃候補への九ヶ月間の教育。最後に王の意向を最大限聞き入れた王妃・側室らが決められるといった具合に。
ちなみに31人のお妃様候補は、日付によって会える日が決まっていて、31番目の妃となると、3ヶ月に1回しか31日がないため会える回数が極端に少なくなる。
そのため31番目の最下位の妃には貴族らは娘を出そうとせず、なかなか決まらない。
そして、最後の砦として話が回ってきたのがヒロイン・フェリアの家で、ヒロインは31番目の妃となることに。
またヒロインの出身地である、薬草畑を主とするカロディア領はダナン王国の癖中の僻地。
険しい絶壁の上に小さな領地があり、海と大河に囲まれた地形から「天空の孤島領」と揶揄する者もいた。
あらすじ
召し上げられたは、『貧乏くじ』のお妃様!?
辺境の中の辺境にある領の領主の妹フェリア。
ある日突然、フェリアに「国王のお妃様に選ばれた」という話が舞い込んだ。
しかし、お妃様といっても3ヶ月に1度ある31日にしか王のお越しがない、誰もなりたがらない『貧乏くじ』のお妃様!
後宮入りしたフェリアは、「まあ、どうでもいいわ」と邸の庭に畑を耕し始め…!?
マクロン王との恋の行方は!?
思惑はびこる後宮で、規格外のお妃様が大奮闘する成り上がり邁進劇!!
引用)コミックシーモア
妃候補が大集合する『31番目のお妃様』の主な登場人物
『31番目のお妃様』では、王様の妃になるために画策する者や妃には興味がない者、そしてヒロインのように田舎娘まで、たくさんのお妃様が登場します。
ここでは、後宮ならでは争いや恋を繰り広げる登場人物たちをまとめてご紹介していきます。
フェリア
僻地中の僻地の領主の田舎娘であるヒロイン。31番目のお妃様になるように頼まれて後宮生活を送ることに。
31番目のお妃様のため、フェリアの屋敷は王様から一番離れたところにあり、王様と会えるのも3ヶ月に1度しかない。
またフェリアは、妃候補となっても全く威張ることなく誰に対してもフラットに接して、さらに喧嘩を売られた時は威厳のある態度で相手を圧倒していく。
さらには他の人たちの気配りも完璧で、頭も気遣いもできる完璧っぷり。
その姿から王様・マクロンからも、騎士たちからも、お妃様たちからも気に入られるようになる。
雷雨の日に両親が亡くなった知らせを聞いたため、雷は怖い。
マクロン
ダナン国王。急遽王座に就いて内政の課題も山積みだった後に、妃選びを行わなければならず、妃候補たちとの交流で精神的にも肉体的にも限界に近づいていた。
そして王妃の座が欲しいだけの妃候補たちに嫌気が差していて、妃選びを3ヶ月の辛抱だと考えていた。
また生涯を共に背負える妃がいるか苦慮していたが、名乗りもせずに自分のことを気遣ったフェリアには惹かれるようになって…。
ピンズ
騎士隊長を務めていて、マクロンの側近でもある騎士。侍女の代わりにフェリアの後宮生活をサポートする。
そして予想外のことばかりするフェリアにはよく笑わされている。
また幼い時に騎士団の真似事をした「烈火団」のリーダーをしていて、その時にお忍びで迷子になった王様を助けたことがあり、その頃からマクロンとは友達。
マクロンの苦労を考えて、マクロンを手助けする進言をよく行っている。
またマクロンの心配もしているが、時にはきちんと間違いを指摘して正気に戻す役目も担っている。
ミミリー令嬢
15番目の妃候補。担当の騎士を下僕のような扱う身勝手な性格で、マクロンの気持ちも考えずにわがままな態度ばかりをとる。
とても自己中心的な性格で、思ったことを何でも口に出して言ってしまう。
フェリアにもミミズ箱を送ったり、お茶会でも嫌がらせを繰り広げるが…。
ブッチーニ侯爵
ミミリー令嬢の父親。ミミリー姫を甘やかしすぎた結果…。
20番目の姫
ミミリー令嬢にマクロンとの交流を邪魔されたことで、乱闘をした20番目の妃候補。
その後、ミミリー姫には脅しを受けて精神的に追い詰められる。
キュリー
2番目の妃候補。気位が高くマクロンの前でもニコリとも笑わない。
しかし、フェリアの素質には早くから気付き、妃を辞退してフェリアのお妃教育を承りたいとマクロンに提案して、フェリアを守る盾になる。
そして、フェリアの身体的特徴や言論を逐一マクロンに報告する。
普段は無表情だが、フェリアの言動にはよく笑顔を見せている。
1番目の姫
1番目の妃候補である7歳の少女。フェリアからパンをもらったことで、お礼を言うためにフェリアと話したいと思っている。
アル兄(アルカディウス)とは仲睦まじい様子。
アルカディウス・セナーダ
ダナン国の隣国であるセナーダ国の第三王子。
1番目の妃候補の後見人としダナン国にやってきていて、真の目的は外交をすること。
周りから「麗しき高貴な女たらし」と言われている。
サブリナ
11番目の妃候補である公爵令嬢。田舎虫であるフェリアに後宮の洗礼を受けさせようと画策する。
サブリナの父
マウロンからもお叱りを受けるサブリナを諭したり、フェリアの格の違いを見せつけられて、妃候補から手を引くようにと告げる。
女官長
厳しい女官長。侍女はいらないと歯向かったフェリアに何かと圧力をかけたり、嫌がらせをしたりする。
しかし、いつもフェリアの見事な反論に手も足も出ない。
またフェリアを陥れようとしているサブリナとも繋がっていて…。
ゾッド
フェリアの警備をする四の隊の騎士の1人。はじめは3人だけの味噌っかす隊と思っていたが、フェリアの存在のおかげで楽しめている。
ケイト
ふくよかな体型をしたゾットの姉。短期間でご令嬢方を強制更生させる敏腕侍女であったため、王命でフェリアの侍女を任されるようになる。
フェリアと同じく気が強く、女官長相手でも引かずバチバチを繰り広げる。
またフェリアに妃らしい行動をさせるために、フェリアの性格を利用して更生させていく。
リカッロ
カロディア領主であるフェリアの兄。目と額に大きな傷があるのが特徴的。
ガロン
フェリアの兄で、リカッロの弟。
妃バトルが面白い『31番目のお妃様』の3つの見どころ(ネタバレあり)
後宮ならではの妃バトルに笑えて、爽快なヒロインの姿に魅了されて、ヒロインと王様の恋に燃えるような気持ちになる『31番目のお妃様』には、面白い見どころがたくさん存在します。
そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つに絞ってご紹介します。
まっっったくお妃様らしくないフェリア
『31番目のお妃様』では、王様に嫁ぎに行くのに全くお妃様らしくないヒロインのフェリアが見どころとなっています。
お迎えもなく、平民服で家の牛車に乗っていく31番目のお妃様。
王国にたどり着いて最初に「良い土ですね」と姫らしかなぬ発言をしたかと思えば、さらには農機具に目を輝かせて芋煮を美味しく作る全く姫らしからぬ姿に、王宮の騎士たちと共にあなたも言葉を失ってしまうかと思います。
さらに、王様であるマクロンが訪れても侍女のふりをしておもてなしをしてふざけたりと度肝を抜く行動の連続に思わず吹き出してしまうでしょう。
しかし、他の妃候補たちの嫌がらせにも一切屈せずに真っ向から立ち向かい、ありのままの自分で誰にでもフラットに接していて、敵対していた者にまで救いを手を差し伸べる聖母のような振る舞いをするため、フェリアに惹かれずにはいられません。
お姫様らしかならぬ言動の数々は痛快で、芯のある真っ直ぐな性格が爽快であり、聖母のような優しさを放つフェリアには憧れること間違いなしです。そんな奇想天外なヒロイン・フェリアの姿をぜひ目に焼き付けてみてください。
フェリアの魅力に惹かれていくキャラクターたち
そんな輝かしいフェリアの魅力に惹かれていく人々にも目が離せません。
王宮の騎士たちは、1人で料理を作って用意したり、畑作業をしたり、騎士とチャンバラしたりする、全くお妃様らしくないフェリアにはじめは困惑してしまいます。
しかし、誰とでもフラットに接して、圧力にも屈することなく果敢に立ち向かっていく姿にどんどん惹かれていくのです。
しかも、フェリアの魅力に引き寄せられて、いつの間にはフェリアの屋敷をオアシスとして騎士たちが入り浸るほどに…!
さらには他のお妃様候補もフェリアファンが増えていき、王様のマクロンまでもフェリアとの関係構築のために外堀を埋める作業に邁進したりと、フェリアに魅了された人々の行動も笑って楽しめます。
あなたもフェリアの周りのキャラクターたちと一緒にフェリアの魅力に取り憑かれてみませんか?
心を寄せるフェリアとマクロン
さらに『31番目のお妃様』では、ヒロインのフェリアと王様のマクロンの甘くてときめく恋も見どころとなっています。
31番目の妃で、王様とは1番縁遠いフェリアは嫁げるなんて一切考えておらず、はじめの3ヶ月で帰る予定でした。
しかし、マクロンと出会い、一度瞳を交わしただけで頬を染めて「また会いたい」と思うようになって…。
普段は男前で何者にも屈しない強いフェリアですが、マクロンのことになると慌てて取り乱して乙女のようになる一面も覗かせるため、普段とのギャップがたまらなく可愛いです。
さらに王様のマクロンも、はじめは妃たちを厄介者のように考えていたのに、フェリアのことは気に入って、触れたいという欲求がこみ上げてくるのです。
なかなか会えない31番目の妃という立場に双方が苦しみますが、その会いずらい中でも隠れた愛情の証としてリボンを渡し合う2人の関係は尊いの一言に尽きます。
惹かれて求め合う2人の姿にぜひ胸熱くしてみてください。
最終回まで見逃せない『31番目のお妃様』はこんな人におすすめ
『31番目のお妃様』は、身分違いの恋を存分に楽しみたい方に特におすすめの作品です。
物語は、小さな領地の田舎娘であるフェリアが、「貧乏くじ」と言われる王様の31番目のお妃様に選ばれて、他の妃候補たちからの洗礼を受けながらも王様と恋に落ちていく下剋上ラブロマンスとなっています。
「人を魅了する人間像とはこのことか!」と思わずにはいられないほど、憧れてしまうようなフェリアの性格に惹かれていきますし、次々困難を乗り越えていく姿がとにかく爽快です。
さらになかなか王様と接点が持ちずらい31番目の妃という立場が、フェリアと王様の恋にもどかしさと尊さを演出していてロマンスに溢れています。
田舎娘でありながらもありのままの自分でぶつかっていくフェリアと、そんなフェリアに惹かれる王様の身分違いの恋には読むだけが心が熱くなってくると思うので、ぜひ『31番目のお妃様』をご覧ください。
紹介者が考える『31番目のお妃様』の伝えたいこと(考察)
『31番目のお妃様』では、フェリアのありのままの自分でぶつかっていく姿を伝えたいように思えます。
田舎娘のフェリアは、他の妃候補たちとは違って自分を繕うことなく、王様の前でも頬が煤けた素の状態で対応して、自分の正体を明かさずに王様のことを気遣った行動をとるのです。
その自分を飾らない姿と相手を思いやる心遣いが、王様を含めて周りの人たちをどんどん魅了していき、読者である自分もいつの間にか魅入っていることに気づくでしょう。
フェリアのありのままの自分でぶつかる潔さは本当に見ていて気持ちがよく、そんな素の自分でいるからこそ、自分のことを心から思う人に出会えたのだと思えました。
好きな人の前などでは背伸びしたくなる気持ちがとてもわかりますが、ありのままの自分を許して、ありのままの自分で人と関わっていくことが大切だと感じられる作品です。
人と接するときに、どうしても自分を繕ってしまうという方には特によく読んでもらいたいです。
またマンガアプリ「ピッコマ」を利用すると、『31番目のお妃様』を一部無料で読むことができます!
(※期間によっては配信が終了している可能性もございます。)
『31番目のお妃様』の評価まとめと感想
最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。
漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。
当サイトの評価 | 4.2(記事作成者の評価) |
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コミックシーモア | 4.4(362件の評価) |
まんが王国 | ー |
Renta! | 4.3(1051件の評価) |
BookLive | 4.5(115件の評価) |
めちゃコミック | 4.3(405件の評価) |
※それぞれ5段階評価となっています。
飾らない自分で過ごし、誰とでもフラットに接して、さらに誰に対しても気を配れるヒロインのフェリアが本当に尊敬できて、自分もフェリアのように周りに気を遣える人になりたいと強く思えました。
そして、そんな憧れるフェリアが他の妃候補たちの嫌がらせにどう立ち向かい、どう王様と添い遂げていくのか、結末が楽しみで仕方ありません。
理想の人間像が詰まった爽快感抜群のフェリアの姿は、ぜひ多くの方にご覧になってもらいたいです。
『31番目のお妃様』が気になる人におすすめの類似作品
ここでは『31番目のお妃様』に興味がある方におすすめの飾らないけど魅力たっぷりなヒロインが登場する恋愛漫画をご紹介していきます。
1つ目は『わたしの幸せな結婚』です。
家族から蔑まれて自分の人生を諦めきっていたヒロインが、冷酷無慈悲と言われる男性のもとへ嫁入りしてから、少しずつ幸せな生活を送るようになる恋愛漫画となっています。
超ネガティブ思考のヒロインが自分のことを飾ることなく、健気に相手のことを思って尽くしていく姿が愛おしくて、読むだけで心が温かくなる名作です。
全読者がヒロインの幸せを願わずにはいられないほど儚げなヒロインが描かれているので、ぜひ合わせてご覧ください。
下の記事では『わたしの幸せな結婚』の詳しい内容や無料で読む方法をご紹介しています。
2つ目は『マリはハッピーエンドでお願いします』です。
安定志向腹黒JK・マリと、天才的音楽バカなイケメンミュージシャン・碧の不協和すぎる王道恋愛漫画となっています。
ヒロイン・マリが本性を表して毒舌を吐きまくるシーンは、爽快でありながらも、とても可愛くてたまりません。
真っ直ぐ芯の通った性格で清々しいヒロインのラブコメディを見たい方はぜひ『マリはハッピーエンドでお願いします』をご覧ください。
下の記事では『マリはハッピーエンドでお願いします』の詳しい内容や無料で読む方法をご紹介しています。