『来世は他人がいい』笑えるけど過激な極道ラブコメ漫画のネタバレ感想
デビュー作「春の呪い」で「このマンガがすごい!2017」オンナ編2位を獲得した小西明日翔先生が描く『来世は他人がいい』という極道エンタメ漫画。
極道ラブコメというスリルと笑いが折り重なったストーリー展開に賞賛の声が殺到している作品です。
そんな新感覚ラブコメの『来世は他人がいい』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
小西明日翔の最新作『来世は他人がいい』のあらすじ
小西明日翔先生の最新作である『来世は他人がいい』の設定やあらすじからご紹介していきます。
ヤクザの恋愛を描きながらも笑える読みやすい作品となっています。
作品の設定や概要
- 著者:小西明日翔
- 出版社:講談社(アフタヌーン)
- ジャンル:ラブコメ、極道、アウトロー
- 巻数:3巻(連載中:2020年5月14日現在)
設定として、大阪では主人公の吉乃がいる桐ヶ谷組が99%シマを占めているほど一強的な存在。東京では吉乃の婚約者である桐島が身を寄せている砥草会が70%ほどシマを占めている。
東京と大阪ではシノギの桁が違く、東京は激戦区となっている。砥草会は100年も前から片喰会と石蕗会と三つ巴の泥沼状態となっている。
あらすじ
極道の家で生まれ育った女子高生の染井吉乃は家庭環境は特殊ならがも、おとなしく平穏な日々を過ごしていた。しかし、東京のヤクザの倅である霧島と婚約を結ぶことになり、平穏な日々が崩れ去る。
そして婚約者の霧島の得体のしれない恐怖と戦いながらも、自身に惚れさせて1年経ったら容赦なく捨てるために吉乃は奮闘していく…。
極道だけど面白い『来世は他人がいい』の主な登場人物
『来世は他人がいい』ではヤクザという怖い世界を描きながらも、笑えるポップなキャラクターが多く登場します。
コメディ要素が満載ながらもたまに見せるヤクザらしい怖さのギャップがたまらない登場人物たちをご紹介していきます。
染井吉乃(そめい よしの)
17歳の女子高生であり『来世は他人がいい』の主人公。関西のヤクザ・染井組の組長を祖父に持つ。祖父の戦略でむりやり婚約をさせられ、東京の深山一家の離れで暮らす。
容姿端麗だが、中学のときは「梅田のホステス」や「バツイチ子持ち」、「美人やけど三日で飽きる顔」などと散々な呼ばれ方をしてきた。
1年かけて霧島を死ぬほど自分に惚れさせて、1年経ったら容赦なく捨てて帰ることで霧島に復讐することを考えている。
また自身のプライドを捨てたら死んだも同然と考えるような強気な性格をしている。
深山霧島(みやま きりしま)
吉乃の婚約者。祖父は関東のヤクザ・深山一家の総長。霧島は萼の実の孫ではなく、小5の時に同級生と上級生の身体中の骨をへし折る事件を起こし、そのあと萼の家で押しかける。
頭のいい高校の理数特進コースに通っているほど成績が良く、普段は爽やかで好青年な印象を醸し出す。そして眉目秀麗で優しそうだが、底知れぬ不気味さを秘めている。
また力が強く、容赦なく人をボコボコにできる。危険なことにも自ら首を突っ込むようなところもある。
女に嫌われていて、友達なんか1人もいないような我儘な女に人権無視でメチャクチャに振り合わされるのが最高に好きという変わった恋愛観を持っている。そのため吉乃に人生をメチャクチャにされたいと思っているドМ。
染井蓮二(そめい れんじ)
吉乃の祖父であり、関西最大級の指定暴力団4代目桐ヶ谷組直系染井組組長。関東最大の指定暴力団である深山一家の総長である深山萼と古くからの付き合いがある。
明るくひょうきんな性格をしている。女癖はあまりよくない。
鳥葦翔真(とりあし しょうま)
吉乃の部屋に気軽に入れるほどの仲で、吉乃の昔馴染み。現在は大学生。これまで点々と育ての親が変わっており、母親の事故死で父方の祖母の家に預けられるが祖母が他界し、父方の祖父に預けられていた。
その後、養護施設に一時預けられ、中学時には父親と暮らすようになる。しかし、その後は染井蓮二が事実上の養父となるなど度々保護者が変わっている。
食べ放題の後でもラーメンを食べれてしまうほどとても食欲旺盛。
深山萼(みやま がく)
霧島の祖父であり、関東最大の指定暴力団5代目砥草会直系深山一家組長。関西最大級の指定暴力団桐ヶ谷組の組長である蓮二と古くからの付き合いがある。
写真を撮られるのが苦手な性格のため、若い頃の写真は10枚ほどしかないが、そのすべてに蓮二が映っているほど仲が良かった様子。
橘葵(たちばな あおい)
深山一家の構成員。霧島と唯一対等に話ができる構成員であり、怖い外見だが霧島から「いい人」と称されている。
稲森颯太(いなもり そうた)
深山一家の構成員。霧島とはあまり話すことがない。吉乃の買い物に付き添うときに運転手となったりする。また優しそうな性格をしている。
明石潟椿(あかしがた つばき)
吉乃のいとこで1つ年上の黒髪ロング姫カットの清楚感のある綺麗な女子大生。
小学校の頃からインターナショナルスクールに通っていて、大学は9月入学の国際系学部という生粋のお嬢様な感じで、霧島のタイプドンピシャのような人。
出身は京都で、京都が好きすぎる。また吉乃の父の蓮二のことも大好き。
貞操は緩いため、何股もしていたり、キープしている男もたくさんいる。
汐田菜緒(しおた なお)
子役でドラマに出ていて、清篤大のミスコンでは優勝している女性。女子アナの内定ももらっている。
人に好かれる努力をしているため周りからチヤホヤされるが、その結果、周りの女の子たちからはあざといと言われている。
霧島の元彼女であり、以前はたくさんやることをやっていたが、霧島がヤバイ男だとわかっていからは距離を置いている様子。
極道ラブコメの『来世は他人がいい』の3つの見どころ(ネタバレあり)
ヤクザのラブストーリーながらもギャグ要素がふんだんに盛り込まれ、『来世は他人がいい』はハラハラしながら笑える楽しい物語になっています。
そんな極道ラブコメの見どころを3つのまとめてご紹介していきます。
霧島の裏の顔と吉乃に対する愛情
『来世は他人がいい』ではサイコパスな霧島の裏の顔や異常な愛情が見どころとなっています。
霧島は小学生時代に同級生や上級生の身体中の骨をへし折る事件を起こしてほど危険人物で、今でも吉乃にちょっかいを出す人間には容赦ない制裁を加えるのです。そして、はじめのころに吉乃に抱いた感情のように人を物としか考えていない側面も垣間見えます。
そういった霧島の爽やかな表の顔とはかけ離れた裏の顔は、本性が見えず笑顔ですら怖く感じてしまうのです。
また霧島のストーカーと言えるまでに吉乃を思っている愛情は見ていて笑えますが、常に吉乃に対する執着は常軌を逸していて読んでいて引いてしまうほどです。
霧島のサイコすぎる性格や愛情は、ヤクザらしさがあり、物語に独特の雰囲気をもたせる役目をしているので注目どころです。
吉乃がたまに見せるガチギレ
霧島のサイコさに目がいってしまいがちですが、吉乃がたまにガチギレするシーンは読んでいてシビれます。
普段は大阪特有のツッコミをよくするギャグ系のキャラである吉乃ですが、ヤクザの娘らしい高いプライドを持っていて、読者も恐れる霧島に対しても時折強気な発言をして圧倒する姿がとてもかっこいいのです。
女の機嫌をとるために自分の生き方を曲げようとする霧島に対して厳しくいったり、フェアであるために自分の狙いを相手に打ち明けたりと、男よりも男らしくヤクザよりも凄みがあるのは、見習いたいとも思えます。
そんな吉乃の普段のギャグキャラとガチギレ時のギャップを是非楽しんでください。
吉乃と霧島のヤクザらしい過酷な恋模様
『来世は他人がいい』はヤクザのラブストーリーを描いたものなので、ヤクザらしい普通の恋とは違う展開が楽しめるのが魅力となっています。
ヤクザの抗争らしきものに吉乃と霧島が巻き込まれたり、吉乃が常に霧島を警戒して布団に包丁を隠していたりと普通の恋愛漫画には絶対にない展開が繰り広げられていて、違う意味でドキドオキしながら2人の恋愛を楽しむことができます。
また極道ラブという過酷な物語ながらも、それを緩和させるような2人のかみ合わない気持ちのギャグっぷりが作品を読みやすくしており、笑いながらドキドキしながら読むことができるのです。
そんなハラハラドキドキの極道ラブストーリーを是非ご覧になってみてください。
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スリル満載のラブコメである『来世は他人がいい』はこんな人におすすめ
『来世は他人がいい』はラブコメ好きな方には特におすすめの作品です。
ヤクザをテーマにした恋愛なのでドロドロしたものを想像するかもしれませんが、まったくそんなことはなく、テンポ感がよく、ポップに笑いながら読むことができるラブコメになっています。
またラブの要素は比較的少ないですが、その代わりにギャグ要素やハラハラのヤクザ展開が盛り込まれているので、恋愛系の漫画を普段は読まない方でも楽しめる漫画といえます。
そして、実は伏線となるような霧島と蓮二が電話で怪しい話をするような謎めいた場面もあり、楽しみどころに溢れているので、ラブコメ好きな方にもそうでない方にも、多くの方に読んでもらいたい一作です。
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管理人の思う『来世は他人がいい』が伝えたいこと(考察)
『来世は他人がいい』では、ハードな状況でも恋愛は楽しいということを伝えたいように感じます。
物語ではヤクザの世界の抗争や勢力争いなどが描かれ、吉乃たちもその一環として婚約させられた節があります。しかし、そんな過酷な状況下でも霧島と吉乃はマイペースにコメディ要素溢れるつながりをしていて、過酷な恋愛のはずなのに読んでいて楽しい気持ちになれます。
そういったハードな状況下でも思わず笑ってしまうラブコメが『来世は他人がいい』では描かれているので、恋愛の楽しさを改めて実感できる作品になっていると思います。
苦難な状況の中で恋愛をしている方は是非、単行本で『来世は他人がいい』を読んでみてください。楽しめること間違いなしのラブコメとなっています。
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『来世は他人がいい』の評価まとめと感想
漫画を購入するときに重要な要素のひとつは、やはり周りの人からの評価や口コミですよね。
そこで、最後に他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。是非購入時の参考にしてみてください。
当サイトの評価 | 4.3(記事作成者の評価) |
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コミックシーモア | 4.6(378件の評価) |
まんが王国 | 4.5(48件の評価) |
Renta! | 4.5(698件の評価) |
BookLive | 4.5(74件の評価) |
※それぞれ5段階評価となっています。
これまでも見どころなどで詳しく紹介してきましたが、吉乃と霧島の掛け合いが楽しくて、それでいて極道の世界の暗さと見事に表現しており、複雑な感情を抱かされる作品でしたので高評価をつけました。
極道の一般人とは感覚の違った恋愛に笑えて、さらに伏線も張り巡らされていて読み進めるほど楽しめる漫画ですので、是非多くの方に『来世は他人がいい』を楽しんでもらいたいです。