『明日のエサ キミだから』人=エサ⁉ 命の価値決めサバイバル漫画のネタバレ感想
バケモノに一日一人の人間をエサとして献上する命の価値決めサバイバル漫画『明日のエサ キミだから』。
カースト上位の人間による独断のエサ指名とエサに指名されながらも生きるために必死に戦う人々を描いた驚愕のサバイバルで話題沸騰中の作品となっています。
法律も倫理もキレイゴトも通じない崩壊した世界で、人々がどのように行動し、どのように生きていくのか是非刮目してみてください。
死と隣り合わせのシリアスな設定ながらもコミカル要素も満載であるサバイバル漫画『明日のエサ キミだから』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
若杉公徳先生が描く『明日のエサ キミだから』のあらすじ
「デトロイト・メタル・シティ」や「みんな!エスパーだよ!」などの名作を世に放った若杉公徳先生が描く『明日のエサ キミだから』の設定やあらすじをご紹介していきます。
シリアルなのに、コミカルで楽しみながら読めてしまう作品となっています。
作品の設定や概要
- 著者:若杉公徳(若杉公徳先生のTwitterアカウントはこちら!)
- 出版社:講談社(月刊ヤングマガジン)
- ジャンル:ホラー、サバイバル
- 巻数:6巻(連載中:2021年4月6日現在)
設定として、謎の人喰い巨大生物が大量発生した世界を描いている。
その巨大生物は「ミケ」と呼ばれる。
主人公の笹塚宗太が通う学校にもミケが現れ、大量の死者を出したが、現在は毎日1人、ミケのエサとして差し出す人間を決めて、校舎内で救助が来るのを待っている。
学校では不良の大久保悠斗と委員長の酒井亮介が権力を握っていて、酒井亮介が毎日エサになる人の指名している。
あらすじ
キレイゴト?そんなもんバケモノにでも食わせとけ!命の価値決め学園サバイバル!!
ルールはただ一つ。一日一人がバケモノのエサになる。
学園カースト最下層主人公は毎日エサに指名されながらも生き残ることができるのか!?
『デトロイト・メタル・シティ』『みんな! エスパーだよ!』若杉公徳、最新作!
引用)コミックシーモア
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本性丸出しの『明日のエサ キミだから』の主な登場人物
死と隣り合わせの世界を描いた『明日のエサ キミだから』の登場人物たちは、死の瞬間に様々な本性を露わにします。
そういった部分に注目するのも面白いキャラクターたちをご紹介していきます。
笹塚宗太(ささづか そうた)
主人公の少年。パシリでなんの特徴もない少年だが、同じパシリである万田光宏と協力して、炊事、洗濯、掃除や食料管理などを行い、エサの指名を逃れてきた。
力は弱いがエサにならないために、試行錯誤して生き延びていく。
頼りない主人公だが、後々に特別な力が芽生える…。
万田満宏(まんだ みつひろ)
笹塚宗太と仲が良い、小太りの少年。笹塚宗太と共に雑用をこなし、エサの指名を逃れてきた。
山吹光(やまぶき ひかる)
学校にミケが現れてから、ずっと体を鍛えているショートカットの女の子。
不良の大久保悠人よりも力が強く、人間として戦う意志を持っている心も強い人物。
昔は泣き虫で心の弱い人だったが、笹塚宗太に助けられたことで強い女の子に変わった。
正井崇(まさい たかし)
撮影者の謎の少年。いつも人がエサになるところや日常風景を実況しながら撮影している。
学校の生徒ではなく、ヘリからやってきた部外者。
そして、何者かにメールを送るなど不審な行動も見せる。
酒井亮平(さかい りょうへい)
学校での主導権を握っている人物の1人。頭が良さそうな人物で毎回エサを指名している。
大久保悠人(おおくぼ ゆうと)
学校での主導権を握っている人物の1人。不良で力が強いため、誰も逆らえない。そして性欲は旺盛。
暴力的で利己的で性格は悪いが、男気はあるような人。
江藤あや(えとう あや)
学校での主導権を握っている人物の1人。生き残るために自分の身体を犠牲にしている女の子。そして根は明るくて優しい性格をしている。
卓也(たくや)
後からヘリで主人公たちがいる学校に降ろされた青年。人の気遣いができる紳士のような優しい人物だが、実は腹黒い。
ひじり
後からヘリで主人公たちがいる学校に降ろされた攻撃的な性格をした女の子。ナオに対しては優しい。
笹塚宗太たちと行動を共にするうちに気持ちに変化が訪れる。
ナオ
後からヘリで主人公たちがいる学校に降ろされたロリータファッションをした気弱そうな女の子。ひじりと仲が良く、ひじりの前では本当の自分でいられる。
乱暴なひじりをよく止めている。
仁田脇進(にたわき すすむ)
後からヘリで主人公たちがいる学校に降ろされた髪がオールバックの有名なプロレスサー。
パーフェクトプロレスに所属していて、筋肉がすごく、体格も良い。
おばあちゃん
後からヘリで主人公たちがいる学校に降ろされたふくよかな体型のおばあちゃん。
前の避難所でも周りの世話をしたり、老い先短い自分がエサになると立候補する優しい性格をしている。
宣教師
後からヘリで主人公たちがいる学校に降ろされた宣教師のような見た目をした小汚い不思議な男性。
ミケの正体を知っているらしい。そして、おでこには変なマークがついている。
たっちゃん
山吹光と同じ小学校の2コ上の先輩で山吹を妹のように思っている男子大学生。
体格がよくて力も強く、ミケの倒し方も知っていて、ミケを倒すことができる強力な戦力。
正義感が強く厳しい性格をしているが、山吹のことを本当に大切に思っている。そのため、主人公の笹塚宗太と山吹の関係はなかなか認めない。
田尾進一(たお しんいち):キングタオ将軍
I.M.L(インビシブル・マッド・ランド)の当主で、ミケを扱いこなす小太りの男性。
ミケを操る力とタオポイント(活躍ごとに個人に与えられるポイント)などを使って、人々を先導して自分の王国を造っている。
権力を武器に女を侍らせて、気に入った人には悠々自適な生活を送らせている。
原田孝広(はらだ たかひろ)
巨大化したミケに襲われている笹塚宗太たちを助けた男性。I.M.Lに所属していて、地位は「将官」。タオ様に心酔している。
川越健(かわごえ けん)
I.M.Lに所属していて、運転手をしている帽子をかぶった男性。
中井恵美(なかい えみ)
ぱっつん前髪が特徴的な女性。タオ様に心酔している。
ひじりのことを何かと気にかけて心配している。
戸高欣治(とだか きんじ)
I.M.Lに所属していて、地位は「将官」。イケメンだけど無愛想な男性。
I.M.Lのやり方に疑念を抱いているひじりに対して「疑問を持つな」と忠告する。
飯田健人(いいだ けんと)
I.M.Lに所属していて、タオ様に彼女をとられたことを反対した結果、過酷な演習班に入れられた青年。
ミケ
人を食べる巨大なバケモノ。目が4つある。建物も平気で食べてしまうほど力が強い。
一度に大量の人々を食べることもできるが、一日一人食べれば生きていけると思われる。
シリアスなのに面白い『明日のエサ キミだから』の3つの見どころ(ネタバレあり)
人がエサになる過酷で非情でシリアスな世界を描きながらも笑いどころに溢れて面白い『明日のエサ キミだから』には、見どころがたくさん存在します。
そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つに絞ってご紹介していきます。
秩序が崩壊したキレイゴトの通じない世界
『明日のエサ キミだから』では、人を食う圧倒的な力を持ったバケモノ・ミケの出現により、人がエサとなった世界が見どころなっています。
そんな世界では、強い者が弱者をエサとして指名していて、人々は自分がエサに指名されないように、少しでも長く生きられるように必死に戦っていくのです。
生き残るために共に戦った戦友を裏切る者、生き起こるために自分の身体を犠牲にする者、生き残るために戦う者など、人それぞれの命を懸けた選択と行動には、見ていて共感したり尊敬したり、憤りを感じたりと色々な感情が溢れて出てきます。
そして、死のふちに人間の本性が現れるので、クールなキャラの死の瞬間や優しかった人物の死の瞬間などの、人間らしい姿は見ごたえ抜群です。
そんな倫理もキレイゴトも崩壊した世界で生きる人々に注目しながら、自分だったらどのように行動するのかを考えながら読んでみてください。
なにかとエサになる主人公の笹塚宗太
また、事あるごとにエサになってしまう主人公の笹塚宗太も見どころとなっています。
なんの取り得もない笹塚宗太は、雑用などのこなすことでエサになることを免れてきましたが、人数が少なくなった段階で毎日のようにエサになりかけるのです。
しかしエサに指名されたり、人に裏切られたり、勝つために代わりにエサになってほしいと頼まれたり、幾度となくエサになりかけながらも、機転を利かせたり、奇跡を起こしたりして生き延びるので、ハラハラドキドキしながら生死を楽しむことができます。(不謹慎ですが…)
毎回「今回こそは死んだかぁ…」と思いながらも、起死回生の逆転をしながら、成長して男らしくなっていくので、かっこ悪いところばっかりだけど憎めなくて自然と応援していってしまうかと思います。
窮地に何度も陥る残念な主人公ですが、応援しがいがあり、読者を楽しませ続けてくれる存在でもあるので、是非注目して見てください。
張り巡らされた伏線
また『明日のエサ キミだから』では、多くの伏線が張り巡らされているので、その回収も目が離せません。
バケモノ・ミケのシッポの形が少し違っていたり、生存者とミケをずっと撮影を続ける正井崇の存在があったり、そんな正井が謎のメールを送っていたり、ミケを操る者が現れたりと、些細なことから大胆なことまで、気になって仕方がなくなる伏線がたくさんあるのです。
物語が進むごとに回収されるものもありますが、同時に新しい伏線も出現するので、読み始めたら止まらないストーリー展開となっています。
伏線の数々に注目して、予測しながら読むのも楽しいと思うので、是非最後まで読み通してみてください。
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人がエサとなる『明日のエサ キミだから』はこんな人におすすめ
『明日のエサ キミだから』は、秩序が崩壊した世界を生きる人間を描いた系の漫画が好きな方には特におすすめの作品となっています。
物語は、人を食べる謎の巨大バケモノの存在によって、秩序が壊れ、人々がバケモノのエサとなる世界を描いたものになっています。
法律も倫理もキレイゴトも存在しない世界では、力の強い者や権力を持っている者が王様となり、権力者に気に入られなければエサとされるので、現代にいながらも原始時代を彷彿されられるのです。
そして極限の状況下ならでは人の本性が描かれていて非常に考えさせられる内容になっているのです。
そんなシリアスな展開ながらも、主人公を含めておかしなキャラクターが多く、ちょいちょい笑えるポイントが盛り込まれているので、和みながら楽しく読めるのも、この作品の魅力だと思いました。
スリル満点の世界にドキドキして楽しめながらも、考えさせられる内容で、さらに笑える漫画にもなっているので、多くの方にご覧になってもらいたい作品です。
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管理人の思う『明日のエサ キミだから』が伝えたいこと(考察)
『明日のエサ キミだから』では、どんな局面でも人間の尊厳を持って生きることの大切さを伝えたいように感じられます。
死と隣り合わせの極限的な世界を生きる人々を描いたこの作品には、死の瞬間でも人としての尊厳を保ちながら行動する人と、死の直面して尊厳を放棄して本性を現す人の2種類の人間が表現されています。
どちらの人間が良いというわけでもありませんが、自分の命を犠牲にしながらも戦う者や大切な人を守る為に戦う者、最後まで全力で生きる者など人の尊厳を貫く人たちを見ていて、素直にかっこいいと思えましたし、自分もそういう人間でありたいと思いました。
そんな多くの人の生を描いた作品であり、心にジンと響くものを感じる内容になっているので、この機会に是非ご覧になってみてください。
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『明日のエサ キミだから』の評価まとめと感想
最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。
漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。
当サイトの評価 | 4.1(記事作成者の評価) |
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コミックシーモア | 3.3(18件の評価) |
まんが王国 | 3.4(5件の評価) |
Renta! | 3.5(57件の評価) |
BookLive | 3.7(10件の評価) |
めちゃコミック | 3.4(71件の評価) |
※それぞれ5段階評価となっています。
他のサイトでは低い評価が目立ちます。私も読み始めたころの評価はかなり低かったので、低い評価に納得できる部分もあります。
しかし、読み進めていくうちに登場人物たちの行動が妙にリアルに感じられることが多く、またシリアスな設定のためかなり心苦しい内容のはずですが、コミカル満載の内容でスイスイ楽しみながら読めてしまってハマったので高評価をさせて頂きました。
最初だけ読んでやめてしまうのは勿体ないので、最後まで読み続けてほしいと思える作品です。