『※注 人間削除』漫画のネタバレ感想|親指一本で人を消せる特殊能力サスペンス
親指一本で人を消すことができる特殊能力を持った一族の葛藤を成長を描いた特殊能力サスペンス漫画『※注 人間削除』。
登場人物たちの能力の行末を見ながら、自分が嫌いな人間を消す力を手に入れたらどうするだろうかと考えずにはいられなくなる、心が騒ぐ作品となっています。
スリリングで緊張感の溢れる展開の連続で、結末まで見逃せない『※注 人間削除』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
宇月あい先生が描く『※注 人間削除』のあらすじ
出典:「※注 人間削除」、著者:宇月あい、出版社:ソルマーレ編集部
「十億のアレ。〜吉原いちの花魁〜」などの名作を描いた宇月あい先生の特殊能力サスペンス『※注 人間削除』の設定やあらすじをご紹介していきます。
人を消す力を持った人たちの葛藤や成長を見て、非常に考えさせられる作品となっています。
作品の設定や概要
- 著者:宇月あい(宇月あい先生のTwitterアカウントはこちら!)
- 出版社:ソルマーレ編集部(ズズズキュン!)
- ジャンル:ミステリー・サスペンス、ヒューマンドラマ
- 巻数:特装版2巻(完結)
設定は、親指一本で人を目の前から消すことができる特殊な能力を持った一族の物語となっている。
概ね、親指をあてた人物を排除する力だが、個人によってその能力が若干異なる。
そして、神社を営んでいる白野家の家系は、みんな親指の力を持っているが、神社を継ぐ者以外は徐々に力は消えていく。
また白野家に伝わっている内容は、本人が書いた書名に利き手の親指を押すと押された人間は1日以内にこの世からいなくなるというもの。
そして、ずっと昔から絶対に使ってはならないものと決められていた。
あらすじ
この世で一番使える超能力。それは親指一本で嫌いな奴を目の前から消すことができる――俺だけに与えられた力。
この便利な能力を大いに使って、俺は職場で影の支配者となる。先日も職場の北垣部長がセクハラする最低な奴だったので、力を使ってクビにし環境を整えた。
平和になった…と思った途端、俺が狙っている美人な吉野さんに近づく輩が!俺とは正反対の正義感の強くポジティブな大沢だ。
くそっ…!目障りだな…。コイツも削除するか…。力を知ってしまった青年の歪んだ思考が大きな異変を巻き起こすパニックコミック!
引用)コミックシーモア
また『※注 人間削除』は、マンガアプリ「マンガボックス」から無料で読むことができます!
(※期間によっては配信が終了している可能性もございます。)
人を消す能力に関わる『※注 人間削除』の主な登場人物
ここでは、『※注 人間削除』の人を消す能力を持った白野家と白野家の人たちと関わる登場人物たちをまとめてご紹介していきます。
白野俊昭(しろの としあき)
親指一本で嫌いな人を目の前から消す力を持った男。実家は神社。
便利な能力を大いに使って脅かされることのない穏やかな日々を送りたいと思っていて、平穏に暮らすためにトラブルは見て見ぬフリをしている。
学生時代はいじめられていて、自分をいじめている人間が映った写真に念を込めて親指をあてたところ、数日後にその人物が転校したため自分の能力に気付き始めた。
白野の能力は、対象の人物に親指をあてると、その人物が自分のしたことが原因で自滅して消えていく。
白野要(しろの かなめ)
俊昭の兄で、神社を継ぐことが決まっている。
20歳のときに我が家に伝わる力のことを母親から聞いている。
お気楽な性格なため、力のことを聞いても使い方によってはいい能力になるのではないかと思っている。
白野小夜
俊昭と要の母親。神社の宮司。
子供のときに、能力によって人が黒い何かに飲まれるところを目撃しているため、俊昭と要には能力を使わないようにと強く言う。
白野光治(しろの みつはる)
俊昭と要の父親。結婚して神社にやってきたため家族で唯一能力がない。
息子たちには力のことについて触れたことがなく、いつもお気楽そうに笑っている。
インドアな趣味にはかたっぱしから手を出している。
吉野(よしの)
白野俊昭の同僚の美人社員。本を読むのが好きなタイプで飲み会とかは苦手。
俊昭と息が合っていて、よく話しかける。
吉野も部長のセクハラの被害に遭っていた。
大沢(おおさわ)
白野俊昭の同僚の男性社員。正義感が強くて行動派で、社内の人気者。
北垣部長(きたがき)
白野俊昭の会社のセクハラ部長。仕事もロクにできなくてセクハラばかりするため、社員みんなから嫌われていた。
俊昭が力を使った数日後に、セクハラ現場をおさえられた動画を上に届けられたため会社をクビにされる。
会社をクビになってから離婚もされてしまい、自分のことを告発した人間のことを恨む。
貴田健児(たかだ けんじ)
要の親友。カッとなるとすぐに暴力を振るってしまう喧嘩っ早い性格をしていた。
しかし、親友の要から暴力を振るったら絶交すると言われてから暴力は振るわなくなった。
だが、中学3年の終わりに喧嘩の末に要をカッターで傷つけてしまい、それから要とは話さなくなった。
仕事辞めて地元に戻ってからは、自分の部屋から一歩も出ない引きこもりになっている。
半澤由依(はんざわ ゆい)
要と健児の中学の同級生のマドンナ。神社にいる要によく会いに来る。
要と健児が好きだった相手。
東京での人間関係に疲れて地元に戻ってきていて、結婚したくて仕事が安定してそうな人に声をかけているらしい。
戸山(とやま)
戸山商店で働いている要の同級生。
辰彦(たつひこ)
小夜の父の弟である叔父。一族の中で能力を使った人物。
力を使ってから失踪していて、一度も姿を現していない。
昔は穏やかで優しくて、要の母親ともよく遊んでいて父親のように接していた…。
安田澪(やすだ みお)
要たちの神社に現れた綺麗な女性。
光治(要たちの父親)の前に現れて、「あなたの最も憎んでいる人間に殺される」と言いながら本人の署名に親指を押した。
早くに父を亡くし、母が働きに出る家庭で育っていて、1番の話し相手は祖父の辰彦だった。そして辰彦が唯一心が許せる男の人だった。
白野家には並々ならぬ恨みを持っている。
悠木考文
いつも安田澪にちょっかいだしていた男の子。あるとき学校のトイレで死んでしまう。
スリリングで面白い『※注 人間削除』の3つの見どころ(ネタバレあり)
出典:「※注 人間削除」、著者:宇月あい、出版社:ソルマーレ編集部
能力を使ったことで起こるスリリングな展開に気がついたら夢中になってしまう『※注 人間削除』には、面白い見どころがたくさんあります。
そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つに絞ってご紹介します。
親指で人を消せる力を使った結果…
『※注 人間削除』では、親指で人を消せる力を持った白野家の人たちが、力を使った後にどのようなことが起こるのか見どころとなっています。
白野家の次男の俊昭は、会社にいる嫌な上司を能力を使って追い払い、さらには嫉妬心から同僚に力を使って追い払おうとするのですが、力が作用が思わぬ方向へ向かっていき…。
また長男の要も力を有効活用しようと、引きこもりの親友・健児を外に出すために力を使用しますが、その結果親友が突然血塗れの状態で行方不明になって…。
親指一本で人を消せる強力すぎる力がもたらす災いの恐ろしさに、読み始めたらページをめくる手が止められなくなります。
予測不能な力の作用の行方を、ドキドキしながらご覧になってみてください。
白野家の前に現れる新しい能力者
また白野家にやってきた敵意を剥き出しの安田澪の存在も見どころとなっています。
要の神社にやってきた感じの良い美少女かと思いきや、その直後に神社で男性が扼殺されたり、謎の扼殺事件が多発していたり、安田澪が登場してから不気味な事件が明らかになっていきます。
全く同じ死因と手口で争った形跡がまるで無い不可解な事件。そして遺体のすぐそばには本人の署名がある状態が新しい能力者の存在を示していて…。
「奪われる苦しみを アンタも味わえ」と言い捨てる澪の正体や力の真相が気になって仕方なくなること間違いなしです。
そして、指一本で簡単に人を殺すことができる人間が殺意を持っていたらどうなるのかと、不安が押し寄せて結末まで心臓の鼓動が止まらなくなるでしょう。
白野家の前に現れた新しい能力者の澪の行末もぜひ最後まで見届けてください。
力と向き合う白野家の人たち
『※注 人間削除』では、親指一本で完全犯罪ができてしまう力を持った白野家の人たちの葛藤も注目ポイントです。
俊昭ははじめのうちは親指の力を邪魔な人間を排除できる便利な能力だとしか思っていなくて、兄の要も使い方によっては活用法があるのではと楽観的に考えていました。
しかし、母親の小夜だけは頑なに「あれはそういうものじゃない」と釘をさします。
そして、能力を使ったことによって俊昭も要も、力を持っていることの恐ろしさや自分が殺意を抱いてしまった時の不安など徐々に危険性を感じていく光景は、見ていて非常に考えさせられることがあります。
武器は持っているだけなら害にはならないと考えられるかもしれませんが、武器があることで人が変わってしまうことも表されていて、その重みが心にズシンと響いてくるのです。
人を簡単に排除できる力を持った白野家の人々が何を思い、どのように考えていくのかを、自分の立場になって考えながら見てもらいたいです。
>>「マンガボックス」を利用すると『※注 人間削除』を無料で読むことができます!
(※期間によっては配信が終了している可能性もございます。)
結末まで一気読み必須の『※注 人間削除』はこんな人におすすめ
『※注 人間削除』では、特別な力を持った人たちの葛藤や成長を見たい方に特におすすめの作品です。
物語は、親指一本で人を消すことができる力を持った白野家の人々が、力を使ったことによって起こる葛藤や、それによって成長していく姿が描かれたヒューマンドラマとなっています。
力に溺れ努力することを放棄した俊昭や親友と向き合うことから逃げていた要が、力によって変わっていく光景を見ながら、自然と自分が力を持ってたらどのように行動してしまうだろうかと感情移入せずにはいられない作品です。
力を持つがゆえの恐怖や、力を持つゆえの発想、持っているものによって人が変わっていく姿などは非常に考えさせられるものがあるので、能力を持った人たちの心情を見たい方はぜひご覧ください。
また先の読めないドキドキの展開も多いので、緊迫のサスペンス好きな方にもとてもおすすめです。
>>U~NEXTを利用すると、特装版『※注 人間削除』1巻を無料で読むことができます!
紹介者が考える『※注 人間削除』の伝えたいこと(考察)
出典:「※注 人間削除」、著者:宇月あい、出版社:ソルマーレ編集部
『※注 人間削除』では、自分や相手としっかりと向き合っていくことの大切さを伝えたいように感じられます。
物語では、強力な力を持ったがゆえに俊昭は自分から行動して努力することをしなくなり、要も力に頼って親友の健児と向き合おうとしませんでした。
そして、力に頼ってしまった結果、2人は恐ろしい事態に巻き込まれてしまいます。
しかし、そこから俊昭も要もしっかりと自分や相手と向き合って前向きに生きていく姿が描かれていて、必要なのは力ではないと強く思えました。
自分や人と真正面から向き合うことは、もちろん怖くて不安が伴うことですが、そういったことから逃げずに生きていきたいと感じられる作品です。
スリリングな展開で繰り広げられるためストーリー自体も楽しめますし、生きていく上で大切な考え方なども学べる物語ですので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。
また『※注 人間削除』は、マンガアプリ「マンガボックス」から無料で読むことができます!
(※期間によっては配信が終了している可能性もございます。)
『※注 人間削除』の評価まとめと感想
最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。
漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。
当サイトの評価 | 4.2(記事作成者の評価) |
---|---|
コミックシーモア | 4.0(56件の評価) |
まんが王国 | 4.0(2件の評価) |
Renta! | 3.2(90件の評価) |
BookLive | 3.4(5件の評価) |
めちゃコミック | 3.3(100件の評価) |
※それぞれ5段階評価となっています。
他のサイトではキャラの描き分けができていないことが原因で評価が下がっていました。
実際に描き分けがあまりできていなくて、キャラがごっちゃになるのが読んでいてキツかったですが、内容はとてもよかったです。
力を使った結果、どのような事態に陥ってしまうのかをスリリングな展開で描いていて、ドキドキしながらもページをめくる手を止められませんでした。
そして、時間を忘れて結末まで一気に読み込んでしまうほどハマる作品となっていました。
親指だけで人を消させる力を持った人たちの葛藤は、心に刺さることも多かったので、ぜひ読んでもらいたいです。
『※注 人間削除』が気になる人におすすめの類似作品
ここでは『※注 人間削除』に興味がある方におすすめの考えさせられる特殊能力漫画をご紹介していきます。
1つ目は『虐殺ハッピーエンド』です。
この作品は、1日1人、人を殺さなければ明日へ進めない呪いのかかった主人公のタイムリープサスペンスとなっています。
妹の命のために主人公は人を殺して明日へと向かわなければいけないのですが、人を殺すごとに狂気が襲いかかって壊れていきます…。
主人公はタイトル通り「ハッピーエンド」を迎えることができるのか?結末まで読まずにはいられない問題作となっているので、興味のある方は合わせてご覧ください。
下の記事では『虐殺ハッピーエンド』の詳しい内容や無料で読む方法をご紹介しています。

2つ目は『予知視』です。
この作品は、5秒先を死の未来に変えてしまう能力を持った主人公を描いたミステリーサスペンスとなっています。
主人公が予知視の能力を使ってウハウハな人生を送るかと思いきや、急展開の謎に包まれるストーリーが繰り広げられ、衝撃を受けること間違いなしの作品です。
能力が持ち主を犯しはじめ、さらに能力を狙うものに次々襲われていく主人公の姿にぜひ恐怖してください。
下の記事では『予知視』の詳しい内容や無料で読む方法をご紹介しています。
