アニメ化!『地縛少年花子くん』人間と怪異の学園ハートフル便所コメディ漫画のネタバレ感想
「トイレの花子さん」などの学校の七不思議をコンセプトに、人間と怪異の関わりを描いた漫画『地縛少年花子くん』。
個性豊かでコミカルなキャラクターたちを描く一方で、生と死を扱うダークでシリアスなストーリーにもなっています。
複雑な人間と怪異のストーリーを際立たせる、レトロで独特な漫画構成とイラストもとても魅力的な作品です。
ファン待望のアニメ化が決定した『地縛少年花子くん』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
※またよく間違える方がいらっしゃるのですが、タイトルは「自縛少年花子くん」ではなく「地縛少年花子くん」です。
レトロ×ホラー×ラブコメディ『地縛少年花子くん』のあらすじ
生者と死者、人間と怪異の複雑な関係を描く『地縛少年花子くん』の設定やあらすじをご紹介していきます。
ダークなのにどこか心温まる作品となっていますので、ぜひご覧になってみてください。
作品の設定や概要
- 原作者:あいだいろ『作画:あいだ、原作:いろ』(あいだいろ先生のTwitterアカウントはこちら!)
- 出版社:スクウェア・エニックス(月刊Gファンタジー・Gファンタジーコミックス)
- ジャンル:学園、ホラー、ギャグ・コメディー、ハートフルコメディ
- 巻数:14巻(連載中:2020年11月27日現在)
「かもめ学園」には奇妙な七不思議と怪異の噂が存在する。その一つ、呼び出した人間のどんな願いも叶えてくれるという「トイレの花子さん」。
花子さんに願いを叶えてもらいにきたオカルト好きな少女・八代寧々は、トイレの花子さんを名乗る幽霊の少年、花子くんに出会う。
願いを叶えてもらう代わりに契約を結んだ寧々は、学園で起こる凶暴化した怪異たちが起こす怪異事件に巻き込まれていく。
あらすじ
「花子さん、花子さん いらっしゃいますか?」
かもめ学園に伝わる一つの奇妙な噂。
旧校舎3階女子トイレの3番目には「花子さん」がいて、呼び出した者の願いをなんでも叶えてくれるという。
おまじない大好き・オカルト少女の八尋寧々は自分の願いを叶えるため、学校の怪談に身を委ねる…。
学園の七不思議“花子くん”とオカルト少女が繰り広げるハートフル便所コメディ第1巻!
引用)コミックシーモア
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(※期間によっては配信が終了している可能性もございます。)
期待しかない!便所コメディ『地縛少年花子くん』のアニメ化情報
『地縛少年花子くん』は2020年1月からアニメがスタートします。
現在発表されているアニメ制作関係者は以下の通りです。
- 監督:安藤 正臣
- シリーズ構成:中西 やすひろ
- キャラクターデザイン・総作画監督:伊藤 麻由加
- アニメーション制作:Lerche
- 音楽:高木 洋
- 花子くん 声優:緒方 恵美
- 八尋 寧々 声優:鬼頭 明里
- 源 光:千葉 翔也
アニメHPのトップから、色鮮やかな『地縛少年花子くん』の世界が目に飛び込んできます。絵のタッチが独特な漫画ですが、キャラクターデザインもかなり漫画に寄せられていて最高!
そして何より、PVが素敵すぎます!花子くんの声を聞いた瞬間は語彙力を失って悶えました。寧々の声も花子くんも全然違和感がないです。
さらにこのPV、最後まで見るとストーリーのホラー感までちゃんとわかるんです。期待値メーターを突き破ってくる花子くんの高らかな笑い声を最後まで見て確認してみてください。
公開されているPV第一弾はこちら
PVの他にも、関係者の方のコメントなどTVアニメ『地縛少年花子くん』公式サイトに掲載されておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
また公式Twitterもございますので、アニメ情報を見逃さないようにフォローしておきましょう。
【第1弾アニメPV公開】
TVアニメ「地縛少年花子くん」の第1弾PVが公開されました!🎉
2020年1月9日(木)25:58よりTBSほかにて放送開始です👻Youtube→https://t.co/NYhMk3jERb#花子くん #花子くんアニメ pic.twitter.com/1bWbNwOlQd
— 「地縛少年花子くん」公式 (@hanakokun_info) November 9, 2019
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クセが強い!個性豊かな『地縛少年花子くん』の主な登場人物
個性のないキャラなんて1人もいないくらい、全キャラ個性が尖っている『地縛少年花子くん』の登場人物たちをご紹介していきます。
花子くん(はなこくん)【本名:柚木 普(ゆぎ あまね)】
かもめ学園七不思議の七番目「トイレの花子さん」。普段は旧校舎の3階女子トイレの3番目にいる。噂は、呼び出した此岸(この世)の人間の大切なものと引き換えに、その人の願いを叶える、というもの。
学園七不思議のリーダー。学園に存在する全ての怪異を監督し、人と怪異の関係を正しく保つ役割をしている。怪異の噂が改変され、怪異が凶暴化してしまっている原因を探っている。
黒い学ランに学生帽(昔のカモメ学園の制服)をきていて、左頬に「封」と書かれた札が貼ってある。武器として包丁を使い、白状代という2体の人魂のようなものを杖代にしている。
普段は人をからかったり、思わせぶりで、セクハラしたり、エロいものに興味があるませた中学生男子のような性格だが、生死や怪異に関することには非常にシビア。
八尋 寧々(やしろ ねね)
かもめ学園高等部一年生。園芸部に所属している。
両思いになる願いを叶えるために花子くんを呼び出すが、呪いの縁結び道具である人魚の鱗を食べ、魚になってしまった。人間に戻るために花子くんと契約し、人間に戻ることができたが、水を浴びると魚になったり濡れた箇所が鱗肌になってしまう。
契約条件として花子くんの助手になり、学園のトイレ掃除をしたり怪異事件を共に調査する。
オカルト好きで勾玉のような髪飾りと、骸骨のような形のブローチを制服につけている。
夢見がちでロマンチックな恋愛に憧れており、イケメンと怪異によく騙される。コンプレックスはふくらはぎから足首にかけての大根足。
源 光(みなもと こう)
かもめ学園中等部三年生の男子生徒。むかし、日本三大妖怪の一角、酒呑童子を退治した稀代の祓い手「源頼光」の子孫で、怪異を視ることができる。強い祓い手である兄に憧れている。
武器は「雷霆杖(らいていじょう)」。持ち主の霊力を退魔の雷に変換して打ち出すことができる退魔具だが、まだ実力不足で使いこなせてはいない。
最初は問答無用で悪霊の花子くんを倒そうとするが、その後共に行動する中で考えを変え、ただ祓うだけでなく、自分なりの怪異との関わり方を模索していく。
情に厚く熱血的、バカで純粋でまっすぐな性格。「交通」と書かれたお守りのような形のピアスを右耳につけている。家事全般、特に料理が得意。
つかさ
花子くんの双子の弟で怪異。彼岸(あの世)の人間の願いを叶えることができるが、何か一つ代償をもらう。杖代は黒い魂のような形をした黒状代(くろじょうだい)。
花子くんのことを本名の「普」と呼ぶ。普のことが大好き。好奇心旺盛で無邪気な性格だが、それ故かとても残酷で、願いを叶える際も手段は選ばない。
右頬に「封」と書かれた札が貼ってある。花子くんは白札だが、つかさは黒札。着物の下に立襟のシャツ、下は袴という服装で、学生帽を被っている。
三葉 惣助(みつば そうすけ)
中等部の昇降口で悪さをしていた幽霊。噂を聞きつけた光に捕まり、光と未練を晴らそうとする。
だが、三葉に悪さを促していた真犯人であるつかさの邪魔が入り、悪い噂を流され暴れそうになったところを、花子くんによって消滅させられる。
ところが、つかさが願いの代償に抜き取っていた魂の一部を元に、新たな霊体を与えられ現世にとどまる。見た目や性格は同じだが光のことや前世の記憶はもうない。
中性的な顔立ちで、生意気で口が悪い。元写真部。
七峰 桜(ななみね さくら)
かもめ学園高等部三年生。寧々と同様、つかさと契約を結んでいるらしい。生きている人間と思われるが詳細は不明。
つかさの助手として、放送室から怪異の改変した都合のいい悪い噂を流している張本人。つかさに逆らえない。
おとなしめで表情はあまり変わらないが、とても美人。
日向 夏彦(ひゅうが なつひこ)
かもめ学園高等部二年生。桜とつかさと共に行動している。
桜をお嬢と呼び慕っているが、桜からは「空気」呼ばわりされるなど、冷たくあしらわれている。そんな塩対応をも"試練"と受け止める、楽観的でポジティブな性格。
趣味は釣りとカラオケ。彼女はいつでも募集中。イケメンだが性格がちょっと残念な男。
源 輝(みなもと てる)
かもめ学園高等部二年生で、生徒会長を務めている。光の兄で優秀な祓い手。イケメンで男女問わず人気がある。
普段は穏やかな笑顔を浮かべ、兄と妹には甘く優しい兄だが、怪異には強い嫌悪感を持っており、いい怪異なんて存在しないと言い切り、容赦なく祓おうとする。
武器は「霊刀」。相手に刀を刺し、刀を通じて、雷の力で内側から相手の魂を直接破壊する。他にも怪異捕縛用の数珠を身につけている。
非常に最強な人物だが生活能力だけがなく、どんな家事もボロボロにできない。
赤根 葵(あかね あおい)
かもめ学園高等部一年生。寧々の親友でクラスメイト。寧々と同じ園芸部員で、教室に飾っている花の世話も彼女がしている。
噂話が好きで、寧々に七不思議や怪異の噂を教えてくれる。自身が怪異騒動に巻き込まれることも何度もある。
クラスNo.1のモテ女で、毎日のように告白されている。おっとりした性格だが、ムカデを素手で掴むところは、さすが寧々の親友といったかんじ。
蒼井 茜(あおい あかね)
かもめ学園高等部一年生。葵の幼馴染で寧々たちと同じクラス。生徒会副会長。
普段は真面目でおとなしく、誰にでも分け隔てなくて親切、クラスのみんなからも頼りにされているが、小さい頃から葵のことがずっと好きで、葵のことが絡むと簡単に暴走する。
葵の言動によって、頭脳明晰になり、生徒会に入り、スポーツ万能になり、自らを作り替えては告白しているが振られている。通算0勝3624敗。
もっけ
小さくてうさぎ耳の怪異。噂では「ようせいさん」と呼ばれている。
人のものを盗んで隠してしまう。噂では、その姿を見ると襲ってくることになっていたが、ほんとは束にならないと闘えない臆病な怪異。甘いものが大好き。
様々なもっけがおり、オリジナルもっけコンテストが開催されて生まれたオリジナルもっけが作中に出たことがある。
かもめ学園の七不思議たち
未来(みらい)
七不思議の一番目、三人の時計守の1人で、未来を司る時計守。正式名が無いらしいため、現在を司る時計守は「ミライ」と呼んでいる。
触っているものの時間を進めることができる力を持っている。まだ子供で自由にさせてしまうと大惨事になってしまうので、何も触らないように手袋をつけさせて境界に繋いでいたが、校内に脱走してしまう。
とても小さくすばしっこい。甘いものが好き。
過去(かこ)
七不思議の一番目、三人の時計守の1人で、過去を司る時計守。時間を戻す力を持っていて、時計守のリーダー的存在。未来とは対照的に、非常に年老いた怪異で、杖をついている。
三人の時計守の噂は、この学園のどこかにある大きな大きな古時計、それは学園で流れる"時間"そのもので、その針を動かせば学園の時間を自由自在に操れる。
しかし大時計には過去、現在、未来を司る三人の時計守がおり、断りなしに大時計に触れたものは時計守達に生きる時間を取られてしまう、というもの。
なお、現在を司る時計守は、1日3回まで時間を停止させる能力を持っており、5分間だけ時間を止めることができる。ネタバレ要素が強いので正体は伏せさせていただきます。読んでみてのお楽しみ。
ヤコ
七不思議の二番目、ミサキ階段の怪異。かもめ学園美術室の前のB階段のこと。
ミサキ階段の噂は、その階段の四段目を踏むと死者の世界に引き込まれ、その身を千に、万に、引き裂かれてしまう。そして黄昏時になると、その階段には犠牲者の血がどこからともなく滴り落ちる、というもの。
だが実際に階段で悪さをしていたのはミサキではなく、ミサキを慕っていた動く稲荷像、きつねのヤコだった。
普段はきつねの姿で過ごしているが、人間の姿をしているときは着物を着ていて美人。
カガミジゴク
七不思議の三番目、カガミジゴクの怪異。
カガミジゴクの噂は、鏡の向こう不思議な世界、そこには迷い込んだ人の心を映し出す鏡がある。心の綺麗な人には何も害はないが、少しでも怖ものがあれば、その恐怖を鏡に映し出し襲ってくる、というもの。
鳥のような見た目をしている。
シジマメイ
七不思議の四番目の怪異、美術室のシジマさん。
人の希望を反映した絵の世界を作ることができる。一度絵の中に取り込まれたら最後、彼女の言う通りにしない限り、元の世界には永遠に戻れない。
絵に描いたものを現実に取り出すことができる。
土籠(つちごもり)
七不思議の五番目、16時の書庫の管理人。
16時の書庫の噂は、図書館にある16時にだけ入れる特別な書庫。そこには人の名前がついた本があり、書かれているのはその人の学園にいる間の記録。過去と未来の全て。
生きてる人の記録が書いてある白い本、死んだ人の記録の黒い本、そして赤い本の三種類がある。白と黒の本は読んでも大丈夫だが、赤い本は決して読んではならない、というもの。
土籠はクモの怪異だが、普段は人間に混じり、教師として数学の教鞭をとっている。花子くんが生きてた頃に担任を受け持っていたことがある。
面白い!『地縛少年花子くん』の3つの見どころ(ネタバレあり)
人間と怪異たちのダークだけれどハートフルな漫画『地縛少年花子くん』には、たくさんの見どころ存在します。
そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つに絞ってご紹介していきます。
怪異たちのバトルアクション
『地縛少年花子くん』では、怪異と人間、怪異と怪異の命がけバトルアクションが見どころとなっています。
改変された噂によって生者に危害を加え、暴走する怪異たち。それらを止めるために戦う花子くんが強くてカッコいいです。
ホラーマンガというより、妖怪バトル漫画ばりにバトルが多い漫画です。豪快なバトルの描き方、魅せ方、画力がとても光ってます。
カッコいいバトルシーンにご注目ください。
変化していく花子くんと寧々の関係
またちょっとずつ、でも着々と変化していく花子くんと寧々の関係も見どころです。
実際の距離より、心の距離がずっと遠い二人。それは二人だけでなく、生者と死者、人間と怪異の心の距離にも思えます。
絶妙な距離感を保ったまま、少しずつその距離を近づけ進んでいく二人。人間と怪異は分かり合えるのか。
これは果たしてラブなのか?それとも…?二人の関係にご注目ください。
散りばめられた伏線
私がこの作品のストーリー面で最も注目している見どころは、散りばめられている伏線です。
というのが、花子くんの経歴。彼は怪異になる前は人間で、16時の書庫の管理人、土籠が知る限りただ一人、未来を変えた人物なのです。
ストーリーの合間合間で、少しずつ花子くんの過去が描かれることがあります。そして偶然にも花子くんの過去に関わってしまう寧々。
寧々の関わりと秘密が、花子くんの過去にどう関係してくるのか。実際まだ回収されていないため、物語がどのように繋がるのか、今後の展開をとても楽しみにしています。
花子くんの過去の回想シーン、ストーリーの展開にご注目ください。
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(※期間によっては配信が終了している可能性もございます。)
レトロで独特なイラストが光る『地縛少年花子くん』はこんな人におすすめ
ここまでストーリーの魅力をお伝えしてきましたが、私が『地縛少年花子くん』で最も素晴らしいと思うのが、漫画構成と絵の美しさ、画力です。
絵が独特な漫画家さんはたくさんいらっしゃいますが、漫画構成やアングルまで個性的で素晴らしいのが『地縛少年花子くん』のすごいところです。
見せ場を、見せ場として魅せるのがすごく上手いなーといつも感銘させられます。コマ割りにとらわれず、オリジナルの枠を使っていたり、独特で楽しい構成になっています。
また、トイレや部屋の空間、空や景色の描き方など、遠近感が凄まじい。細かに背景を描き込まれているシーンがあれば、逆にあえて背景を描かず、キャラの感情変化やバトルのかっこよさを演出することも。
また表紙と1ページ目の色がついたイラストは、レトロでオシャレで、色彩感覚も素晴らしいです。画力の暴力、フルボッコにされます。漫画全てが、1枚1枚の絵として素晴らしいと思います。
漫画のストーリーを楽しむだけでなく、イラストにもこだわりがある方、また絵を描いてる方の参考にも、とてもおすすめな漫画となっています。
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管理人の思う『地縛少年花子くん』が伝えたいこと(感想)
『地縛少年花子くん』では、明日を生きる希望を伝えたいように感じられます。
怪異たちはみな死んでいて、霊体や怪異として現世にとどまってはいても、生きていた時に叶えられなかったことはできないのです。
怪異たちの苦しみや葛藤、けれどそれは裏を返せば、生きている私たちにはまだ夢や願いを叶えられる希望があるというメッセージなのではないでしょうか。
人間と怪異が複雑に関わる世界、生きることに希望を感じる温かい作品です。アニメ化も控えるいまこの機会に、是非『地縛少年花子くん』をご覧になってみてください。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。