バトル・アクション

『D.Gray-man(ディーグレイマン)』数奇な運命をたどる少年を描いたダークファンタジー漫画のネタバレ感想

D.Gray-man(ディーグレイマン)

『D.Gray-man(ディーグレイマン)』数奇な運命をたどる少年を描いたダークファンタジー漫画のネタバレ感想

 

舞台は仮想十九世紀末のヨーロッパ、世界終焉を企む者によって生み出された、人間を殺戮する機械兵器AKUMAとそれに唯一対抗しうる、神に選ばれし存在のエクソシストとの世界を賭けた戦いに目が離せない『D.Gray-man』。

個性豊かな登場人物をはじめ、独特な世界観の中で繰り広げられる壮絶な戦いの中でそれぞれが成長していく姿と、次々現れる謎の伏線にドキドキワクワクが止まらない、今でも不動の人気作品となっています。

世界の結末が気になる『D.Gray-man』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。

 

星野桂先生が描くダークファンタジー『D.Gray-man』のあらすじ

2006年と2016年に待望のアニメ化を果たし、ノベライズやゲーム化も話題のダークファンタジー『D.Gray-man』の設定やあらすじをご紹介していきます。

作品の設定や概要

  • 著者:星野桂
  • 出版社:集英社(ジャンプコミックスDIGITAL・週刊少年ジャンプ)
  • ジャンル:バトル・アクション、ダークファンタジー

 

設定として、人間殺戮で世界終焉を企む千年伯爵率いるノアの一族と、対をなす存在のエクソシストが所属する黒の教団と呼ばれる対AKUMA軍事機関が世界を賭けて戦う模様を描いた作品。

イノセンスと呼ばれる神の結晶を武器化し、その武器だけが唯一AKUMAやノアに対抗しうる力を持っていて、イノセンスと適合したものはその人の使いやすい形に加工して武器化する。装備型と寄生型の2種類がありアレンのような寄生型は特に珍しい。

そのイノセンスを一つでも多く見つけ出し仲間を増やしたい黒の教団側と、それを壊すべく動く千年伯爵側との攻防戦が繰り広げられる。

あらすじ

「機械」「魂」「悲劇」を材料に作り出される悲しき悪性兵器「AKUMA(アクマ)」。AKUMAの製造者で世界終焉への計画を進める「千年伯爵」。

そして唯一AKUMAを破壊できる神の結晶「イノセンス」に選ばれた存在である「エクソシスト」達。主人公「アレン・ウォーカー」もその一人であった。

引用)Wikipedia



儚くも残酷な現実との戦いを繰り広げる『D.Gray-man』の主な登場人物

世界の終焉を企む者たちと、残酷な現実に困惑しながらもそれに立ち向かうエクソシストたちの死闘を描いた『D.Gray-man』の主な登場人物をご紹介していきます。

登場人物それぞれが悲しい過去を背負っていて、思わず全員に感情移入してしまいます。

アレン・ウォーカー

生まれつき左腕にイノセンスが寄生した主人公の少年。身寄りのない彼を親同然に育ててくれたマナが亡くなった際に、その魂を呼び戻しAKUMAにしてしまう。

AKUMAに反応したアレンの左腕が対アクマ武器として勝手に動き出し、マナを壊す。その際に負った右目の傷が呪いとなって、普段は人間の皮をかぶったAKUMAを見分けられる能力を得る。

その後すぐ黒の教団のエクソシスト、クロス元帥に拾われ修行した後、正式にエクソシストとして入団。左腕の寄生型対アクマ武器「神ノ道化(クラウン・クラウン)」で千年伯爵率いるAKUMAに立ち向かう。

リナリー・リー

黒の教団の創設初期から在籍している数少ない女性エクソシストの一人。黒の教団室長であるコムイ・リーの妹。

装備型の対アクマ武器『黒い靴(ダークブーツ)』で宙を舞いながらAKUMAと戦う空中戦が得意。

教団内ではコムイ・リーの助手として仕事をしたり、科学班にコーヒーを淹れたりしている。

普段は穏やかで優しい性格だが、戦闘において仲間が自ら犠牲になることを極端に嫌い、その際に怒りや悲しみを表に出しすぎて時折相手を困惑させてしまうが、仲間思いで芯の強い美少女ヒロイン。



神田ユウ(かんだ ゆう)

黒の教団エクソシストの一人。腰辺りまで伸ばした長髪を後ろで結っているのが特徴。

あまり他人に心を開かず人当たりも厳しい上に短期で口調も荒いため、周りから距離を置かれるが本人は何とも思っていない一匹狼キャラ。

装備型の刀型対アクマ武器「六幻(ムゲン)」でAKUMAに果敢に切りかかる。また装備型ながら、本来寄生型にしかないAKUMAの攻撃で受けた毒を体内で浄化できる特殊体質を彼も持っているが、命がけの条件がついている。

アレンとは価値観のそりが合わず、お互いが常にいがみ合っていて、アレンのことを「モヤシ」と呼んで小ばかにしている。

ラビ

黒の教団エクソシストの一人ではあるが、世界の裏歴史を記録する傍観者「ブックマン」としての肩書も持ち合わせている。

あくまで双方の中立の立場であるべきだとしながらも、アレンたちと行動を共にする中で情が移ってしまい、葛藤する場面も見受けられる。

武器は装備型の対アクマ武器「鉄槌」。ハンマー型になっていて普段はポケットに入れて持ち歩いているが、戦闘になると大きさや長さを自由に操って敵を攻撃する。

語尾に「~さ」が付いたり、オレンジ色のマフラーを巻いていたり、右目に黒い眼帯をしているなど特徴的な部分の多いキャラである。

千年伯爵

世界の終焉を企み「機械」「魂」「悲劇」を材料にAKUMAを生み出す製造者。ノアの一族の一人で一族からは「千年公」や「主」と呼ばれている。

度々アレンたちの前に現れては刺客を放ち攻撃してきたり、意味深な発言をしながら急にいなくなったりと神出鬼没で何を考えているのか分からない不気味さを持っている。

不明な点の多いキャラではあるが、どうやらアレンとは切っても切り離せない関係性があるようだ。



世界観に引き込まれる『D.Gray-man』の3つの見どころ(ネタバレあり)

戦いの中で交錯する思惑や登場人物の心理描写、手に汗握るストーリー展開など『D.Gray-man』にはたくさんの見どころが存在します。

そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つご紹介していきます。

仲間や家族への思い

『D.Gray-man』では、大切な人を守る強さをひしひしと感じる場面が多いところが見どころとなっています。

敵であろうと味方であろうと、どの登場人物にも大切な仲間や家族がいて、それぞれが大切な人を守るために戦っているのです。

エクソシスト一人一人の家族への思い、仲間への思い、ノアの一族同士の家族愛、AKUMAになってしまった人たちの大切だった人への思いなど、どの場面においても誰かが誰かを思う人間味あふれるシーンが数多くあり心を打たれます。

戦いの中で一層深まっていく思いや絆が、今後のストーリーにどう影響してくるのか気になる展開になっていくので、そのあたりも是非注目して物語を楽しんでみてください。

千年伯爵とアレンの意外な関係

また『D.Gray-man』では、数々の伏線が存在し、中でも千年伯爵とアレンとの間には深い関係性があるんじゃないかと思えるところが見どころとなっているのです。

相容れない存在である敵同士の二人には、同じような見た目をした剣を所持していたり、千年伯爵が作った空間移動装置を動かす鍵になる楽譜をアレンだけが読めたりと、作品を読み進めていくうちにいくつかの不思議な共通点が点在していることに気づきます。

その共通点にお互いも気づき始め、動揺する場面も。

疑心暗鬼になっていくアレンに追い打ちをかけるように、仲間からの疑いの目をかけられ居場所がなくなっていく中で、彼がどんな答えを導き出すのか非常に気になる展開になっていくでしょう。

コミカルな化学班

そして『D.Gray-man』では、化学班の日々の様子がコミカルに描写されているところも見どころとなっています。

黒の教団にはいくつかの部隊が編成されていて、その中でも特に個性の強い人物が登場する化学班。毎日徹夜しては化学や数学を使って何やら分析や発明をしているようです。

コムイ室長が日夜頑張っている化学班のみんなを、少しでも楽させようと発明した便利ロボット通称「コムリン」が、手助けするどころかことあるごとに暴走するため、余計に仕事が増えると化学班からは嫌われています。

シリアスな展開ばかりではなく、ところどころに入ってくるおふざけ感にくすっと笑えてほっこりできるので是非そういったところも注目してみてください。

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過酷さを増す戦い『D.Gray-man』はこんな人におすすめ

『D.Gray-man』はアクション、ダークファンタジー好きの方には特におすすめの作品となっています。

身近な人たちが亡くなった悲しみに付け込んでAKUMAを作り、人類を滅ぼし世界を終わらせようとする千年伯爵を止めようと若き少年少女が果敢に立ち向かっていく姿に手に汗握ります。

身内や友達、教団の仲間をAKUMAの殺された悲しみを背負いながら自分もいつ殺されるか分からない過酷な戦いの中で、それでも世界のために、大切な人のために戦い続ける彼らの姿に胸が熱くなり、 ページをめくる手にも力が入ること間違いなしです。

これから明かされていく黒の教団、千年伯爵やノアの一族の関係性が気になりすぎるダークファンタジー『D.Gray-man』を是非ご覧になってみてください。

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管理人の思う『D.Gray-man』が伝えたいこと(感想)

『D.Gray-man』では誰しもが持つ葛藤を伝えたいように感じられます。

どの登場人物にも共通する心のどこかにある弱さや苦しみと、それを乗り越えようとする芯の強さを持っている場面が一人ひとり描写されています。

自分の弱さや苦しみを認め、一人ひとりが戦いを通して強くなっていきます。

人間側として戦いつつも、どこかでAKUMAにも同情し、自分は一体どっちの味方なのか悩みながら、どちら側の味方にもなりきれなくなっていく中で、どちらも大切で守りたいという強い意志を持って戦っていくアレンの姿に思わず胸が熱くなります。

そしてアレンと千年伯爵の間には意外な共通点があることが、作品を読んでいくと浮き彫りになってきます。

謎に包まれた黒の教団の上層部と千年伯爵の描く世界終焉のシナリオ、そして自分の中にもう一人の別の誰かの存在に気付き始めるアレン。

バラバラだったはずの点と点が意外なところで一本の線でつながっていく中で、自分がどちら側の人間か分からなくなる怖さ、どちら側であるべきかの葛藤が表現されています 。

どちらが正しくてどちらが間違っているのか、物語が進むごとに様々な思惑が錯綜し、突然の裏切り者の登場など、物語は意外な方向へと発展していきます。今後のストーリー展開に目が離せない作品になっているので、是非この機会に『D.Gray-man』をご覧になってみてください。

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うしのひと
『漫画が酸素』ライターのうしのひとです! 漫画は日本の宝ですよね!! 人気作品からアングラな作品までいろいろ読むのでお気に入りを日々開拓中…
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