『マイホームヒーロー』半グレVS父親の心理戦サスペンス漫画のネタバレと感想
娘のために半グレを殺害した父親が、全力で殺害を隠ぺいする「半グレVS父親」の心理戦を描いた衝撃作である『マイホームヒーロー』というクライムサスペンス漫画。
しぼんで消えて無くなりそうなただの弱いおじさんが家族の幸せのために奮闘する姿に共感と尊敬が殺到し、現在大注目の作品となっています。
しがないサラリーマンの父親を主人公に描いた感動作である『マイホームヒーロー』をご紹介していきます。
感動的な家族の絆やスリリングな展開で見どころ満載のストーリーのあらすじや登場人物、そして見どころを感想とネタバレを含めてお伝えします。
半グレVS父親の心理対決『マイホームヒーロー』のあらすじ
出典：「マイホームヒーロー」、原作：山川直輝、漫画：朝基まさし、出版社：講談社
『マイホームヒーロー』はヤクザとただのサラリーマンの父親の緻密すぎる心理戦が話題を呼んでいる作品です。作者情報やあらすじをまずはお伝えしていきます。
作品の設定や概要
- 原作：山川直輝
- 漫画：朝基まさし
- 出版社：講談社（ヤングマガジン）
- ジャンル：ミステリー・ホラー、ヒューマンドラマ、クライム・サスペンス
- 巻数：14巻（連載中：2021年7月20日現在）
1人娘と家族を愛するしがないサラリーマンがヤクザを殺害。趣味の推理小説の知識を活かし、家族を守るために半グレから殺害の隠ぺいを図る前代未聞のスライムサスペンス漫画。
家族のために戦う父親のかっこいい姿と緊張感の連続を織りなす物語にサラリーマンを中心に人気を呼んでいる作品です。
あらすじ
推理小説を書くのが趣味のしがない会社員である鳥栖哲雄。ある日、娘の零花に会うと顔に殴られた痕を見つける。その後、零花を心配した哲雄は周辺を調べるために1人暮らしのはずの家に行くことに。
しかし、家に零花の彼氏と思われる人物が帰ってきたため押し入れに隠れていると、彼氏から「零花を殺す」という発言を耳にしてしまう。
最愛の娘を守るために哲雄は彼氏を殺害するが、ヤクザ（半グレ）組織から追われることに…。
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緻密な心理戦を繰り広げる『マイホームヒーロー』の主な登場人物
『マイホームヒーロー』の登場人物たちはそれぞれが守るものや狙いを持っていて人間関係や感情の入り組んだ作品になっています。
ここでは巧妙な心理戦を繰り広げる登場人物たちをご紹介していきます。
鳥栖哲雄（とす てつお）
『マイホームヒーロー』の主人公であるただのお父さん。47歳でおもちゃメーカーの営業職をしていて、推理小説マニア。自身も推理小説をネット上に投稿するほど好きで、あらゆるトリックを知っている。物語では、自信の推理小説の知識を活かして、危機を乗り越えていく。
妻の歌仙とは同じ演劇サークルに所属していて、そこで出会った。娘を溺愛している優しい父親で、娘に暴力をふるうヤクザの彼氏を殺害してしまうことから物語が始まる。
鳥栖歌仙（とす かせん）
鳥栖哲雄の妻で専業主婦をしている41歳の女性。夫の殺害現場に居合わせたが、娘のためと判明したことで、殺人を隠蔽することに全面的に協力する優しい奥さん。基本的に哲雄の指示に従って動くが、時折機転を利かせた行動で哲雄をサポートする。
呉服屋「和服の鳥栖」の娘であり、呉服屋がヤクザに狙われているため、歌仙の娘の零花がヤクザに狙われる。
鳥栖零花（とす れいか）
哲雄と歌仙の1人娘である18歳の女子大生。純粋な性格で、両親想いの優しい性格をしている。
初めての彼氏であるヤクザの延人から暴力をふるわれていた。
麻取延人（まとり のぶと）
零花の彼氏で、ヤクザ（半グレ）組織の幹部である麻取義辰の息子。20歳で自己中心的な人物で切れると何をしでかすか分からない。そのため組織からは疎まれる存在であった。
過去に女性を衝動的に殴り殺して、組織にもみ消してもらった経験もあり、危険な人物だが、零花を殺す発言をしたため、鳥栖哲雄に殺害される。
麻取義辰（まとり よしたつ）
延人の父親で息子を溺愛している47歳の詐欺師。組織の中でも重要な人物で、半グレ組織の幹部よりも地位が高い。人格を何回も変えて、１人で電話で詐欺をしてる天才。
厳しい家庭環境で育ち、勉強漬けの毎日を過ごしていたため、子供の教育の仕方がわからない。大手企業に勤めていたが、延人が中学生のときに家庭環境が悪化して退職後は詐欺師として活躍する。
洞察力に長けていて、息子のためなら何でもする危険人物。
真島恭一（まじま きょういち）
20歳の半グレ組織のメンバー。非常に頭の切れる人物で鳥栖哲雄に執着して、必要に追い詰める。ピッキングやハイテクを駆使した能力ももっている。
実家は創業50年の大衆食堂を経営していたが、父親がヤクザと揉め合いのすえ自殺をしたことで倒産している。そのころから、力があるものが正義と思うようになったためヤクザまがいの半グレ組織で行動している。
また母親とは離れて暮らしているが、身の回りの世話をしていて、半グレで稼いだお金で母親と食堂を再建する夢を持っている優しい面もある。
窪（くぼ）
ヤクザ（半グレ）組織の幹部で冷静な行動をする男。真島恭一も尊敬する人物で、冷静に事件を処理する方向で動いている。
また、「和服の鳥栖」から金を奪う計画を立てている。
面白い！『マイホームヒーロー』の見どころ3選（ネタバレあり）
出典：「マイホームヒーロー」、原作：山川直輝、漫画：朝基まさし、出版社：講談社
『マイホームヒーロー』は読者を物語に引き込み、感情を揺さぶるのがとくかくうまい作品になっています。
ドキドキハラハラのスリリングな展開や予想も使いないトリック、家族愛の感動シーンなど見どころ満載となっていますが、ここではその見どころを３つに絞ってお伝えてしていきます。
推理小説トリックが目白押し
『マイホームヒーロー』の見どころの１つは推理小説の知識を生かした鳥栖哲雄の隠蔽トリックです。
死体遺棄の方法も死体の肉の量などを細かく計算して、トイレに流す量と持ち運んで隠す量を決めていたり、浴槽で煮込んで死体を溶かしたり、半グレたちがどの程度状況を把握しているのか確認するために仕掛け作ったりと、ただのお父さんが死体と殺人を全力を隠すトリックは目を見張るものがあります。
とにかく細かく設定がなされていて、「完璧犯罪はこうやって完成されるのか」と勉強にもなるシーンが数多くあり見どころとなっています。
何度も詰む主人公たち
鳥栖哲雄や歌仙がどんなに推理小説のトリックを使って隠そうとしても、半グレ組織の恭一が執拗に疑い揺さぶってきます。
盗聴器をつけられたり、誘拐されて拷問されながら事情聴取をされたりととにかく詰んだに近い状況が何回も来ます。
その度に哲雄の用意周到なトリックで難を逃れたり、歌仙の機転で助かったりするのですが、読者のドキドキ感はたまらないです。
「もう無理だ…」と思わされても、どうにか乗り越える主人公たちには是非注目してほしいです。
絶望な状況下でも輝く家族愛
精密なトリックや困難を乗り越える主人公たちにはもちろん注目してほしいですが、『マイホームヒーロー』は家族愛も見どころとなっています。
哲雄や歌仙がどんなに嘘をついても、人に罪を擦り付けても、その裏側には絶望な状況下にあるにも関わらず、娘を守ることを常に考えていて、家族の明るい未来を望んで犯罪を行う姿は胸に熱くするものがあります。
しぼんで消えて無くなりそうなただの弱いおじさんが家族のために必死にヤクザたちと戦う物語は全国のお父さんに勇気を与えると思います。
スリルあり、感動ありの名作で本当に楽しめるので是非ご覧ください。
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父親がヒーローである『マイホームヒーロー』は全国のお父さんにおすすめ
『マイホームヒーロー』は、全国のお父さんにおすすめの作品です。
娘想いの父親が家族のために奮闘する姿は本当にかっこよくお父さん方に勇気を与えること間違いなしです。また、思春期の娘を持つお父さんであれば、哲雄の気持ちにとても共感できて楽しめるかと思います。
他愛もない幸せのために頑張るお父さんを支えるお母さんの姿、不器用ながらも父親のことを考える娘の姿は見ていて本当に感動します。絶望的な状況下でこそ輝く家族の愛を是非全国のお父さんに見てもらいたいです。
そして、お父さんでなくてもお母さんでも、学生の方でも物語のハラハラドキドキの展開や推理小説さながらの心理戦の掛け合いはとても楽しめると思うので、多くの方に知ってもらいたい作品であります。
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管理人の思う『マイホームヒーロー』が伝えたいこと（考察）
出典：「マイホームヒーロー」、原作：山川直輝、漫画：朝基まさし、出版社：講談社
『マイホームヒーロー』は辛いときこと助け合って苦難を乗り越える家族の姿を伝えたいように感じます。
娘が彼氏に暴力をふるわれているときは、父親が助けて。父親の罪がヤクザにバレそうなときは、母親が助けて。そんな父と母を娘のなにげない笑顔が助けるという支え合う家族の姿が本当に素敵だと思える作品になっています。
また父親の1人娘に対する愛情は偉大さも、娘のためになんだってやる愛情も伝わってきます。
頑張るお父さんを描いた『マイホームヒーロー』は是非多くの方に触れてもらいたい漫画です。
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『マイホームヒーロー』の評価まとめと感想
最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。
漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。
| 当サイトの評価 | 4.6（記事作成者の評価） |
|---|---|
| コミックシーモア | 4.2（81件の評価） |
| まんが王国 | 4.4（55件の評価） |
| Renta! | 4.5（379件の評価） |
| BookLive | 4.4（27件の評価） |
※それぞれ5段階評価となっています。
これまでも見どころなどで詳しく紹介していきましたが、半グレと娘想いのただの父親の攻防が手に汗握る展開を演出していて、感情を大きく揺さぶれる作品でしたので、高評価にさせていただきました。
幾度となく訪れる困難を鳥栖哲雄がどのように乗り越えるかは見ごたえがあり、読み始めたら止まれないストーリーなので、是非『マイホームヒーロー』をご覧になってみてください。
