『学校に行けない私たち』不登校やいじめのリアルを描いた漫画のネタバレ感想
「不登校」や「いじめ」といった重めのテーマを描いた漫画にも関わらず、1巻完結の短くさっぱりした読みやすいストーリーになっている『学校に行けない私たち』。
学校という小さな閉鎖された環境で、どのようにいじめが始まり、どのようにいじめが発展していくのかがリアルに描かれた話題作となっています。
不登校やいじめの実態を描いた『学校に行けない私たち』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
1巻完結の『学校に行けない私たち』のあらすじ
1巻完結の読後も清々しい気持ちになれる、読みやすいいじめ漫画の『学校に行けない私たち』の設定やあらすじをご紹介していきます。
学校の中のいじめのリアルが描かれているため、学生には是非とも読んでもらい作品となっています。
作品の設定や概要
- 著者:えりんご
- 出版社:小学館(フラワーコミックス、Sho-Comi)
- ジャンル:ヒューマンドラマ
『学校に行けない私たち』は、2つのストーリーから構成させる1巻完結の漫画となっている。
1つ目のストーリーは、作者のえりんごさんの実体験も盛り込まれた物語。
2つ目のストーリーでは、いじられる側の話やいじめる側の話、1つのストーリーを多角的な視点から語られる物語になっている。
あらすじ
待ちに待った高校の入学式、ふだんよりおしゃれに気合を入れた茉莉花は、ちょっと派手めな女子グループに入ってしまう。
ふだんの自分とは合わない気がしつつも、グループ内でフツウの高校生活を送るために神経をすり減らしながら関わっていた。
しかし、気を付けていたのに些細なことがきっかけでグループの友達から無視されるようになる…。
『学校に行けない私たち』の主なキャラクター
いじめにあってしまう子もいじめをする子も登場する『学校に行けない私たち』の主な登場人物をご紹介します。
『学校に行けない私たち』を読むときは、それぞれキャラクターの性格の違いなどに是非注目してみてください。
河北茉莉花(かわきた まりか)
根は真面目だが、可愛い見た目から派手目のグループに属することになった女の子。門限もきちんと守るし、料理も得意。
派手目の友達はみんな先生に怒られるのを気にしないが、茉莉花は結構気にしている。
友達の輪から離れないように気をつけていたが、男がらみで仲間外れにされてしまう。
不動未来(ふどう みらい)
ピンク色の髪とセーラー服が特徴的な保健室登校の女の子。「保健室の主」と茉莉花らからは呼ばれている。
昔から「みんなと同じ」制服・髪色・髪型というのが嫌で、ある日自分の好きな服を着てやりたいように過ごしていたら、いじめられるようになった。
学校に行かないと親がうるさいため、高校では保健室登校で手を打っている。
優里奈(ゆりな)
茉莉花と同じグループの女の子。嫉妬深く。達也に好意を抱いていて、それを周りに宣言している。
自分や人をランク付けして、自分がリア充高校ライフを送るために人と打算的に付き合って、利用している。
達也(たつや)
茉莉花の属する女子グループとよく一緒にいる男子。茉莉花に好意を抱いている様子で褒めたり、帰り道も送ろうとする。
西山佑依(にしやま ゆい)
仲良し親友グループのラインでいつも連絡をとっている女の子。
学校一イケメンの橘先輩と同じ委員会に所属していて、ラインを交換したことをきっかけに親友グループから仲間外れにされるようになる。
萩果(しゅうか)
佑依の小学校の友達。小学校からダンスをしていて、中学になった今でもダンススクールに通っている。
中学生になって佑依と再会し、ダンススクールに誘う。
あゆみ
佑依の親友グループの1人。流行りものにあんまり興味がないけど、教室の中で話を合わせるために興味があるフリをしている。
姉がいて、姉からよくブランド物のアイテムをもらっている。
周りの友達によく話を合わせるような性格の女の子。
梨香(りか)
佑依の親友グループの1人。流行っているものやオシャレなものが大好きで、モデルのカレンちゃんという子に憧れている。
パパにおねだりして、最新のアイテムを買ってもらっている。
美玖(みく)
佑依の親友グループの1人。グループの中でも梨花と1番の仲良し。
リアルすぎる感情描写が刺さる『学校に行けない私たち』の3つの見どころ(ネタバレあり)
『学校に行けない私たち』では、いじられる子のリアルすぎる気持ちが語られたり、いじめた側の苦悩なども描かれていて、見どころに溢れる物語となっています。
そんな『学校に行けない私たち』で、特に注目してほいい3つのポイントをご紹介していきます。
些細なことがきっかけで始まる仲間外れ
『学校に行けない私たち』では、仲間外れが始まる些細なきっかけが見どころとなっています。
物語では、よくある異性絡みの些細な嫉妬やみんなと違うという理由で無視が始まり、それが嫌がらせになり、徐々に過激になっていく姿が描かれているのです。
「フツウ」の学校生活を送りたいだけなのに、些細なきっかけでいじめが発展していく描写を見ていると、学校という閉鎖された環境の恐ろしさが伝わってきます。
本当にちょっとしたことが原因でいじめが起こるので、その些細なきっかけを見逃さないように注目してみてください。
学校に行けない子の感情
また、タイトルの通りに学校に行けない子の感情が赤裸々に語られているところも見どころとなっています。
今日も学校に行けば何かされるのではないかと恐怖しながらも、親にいじめられることがバレないように学校に向かっていく女の子たち。しかし、通学路でも「行きたくない」という気持ちで頭をいっぱいなり、校門前では足が動かなくなってしまう。
そんないじめられる子の孤独で追い詰められた心情がリアルに表現され、読んでいて胸が締め付けられるような思いを受けます。
不登校の人の感情を知ることは、普段では滅多にないことだと思うので、この『学校に行けない私たち』を読んで知ってもらいたいです。
気持ちの良い結末
『学校に行けない私たち』のもう1つの見どころは、さわやかな結末です。
「不登校」や「いじめ」をテーマにした重めの漫画は、読んでいると心が暗くなってしまうことが多いですが、この『学校に行けない』の結末は、どの話もとても爽やかな終わり方をしているので、読了後も気持ちの良い気分でいられます。
途中までは胸が苦しくなるような内容ですが、ラストの締めくくりがうまく、後味の良い作品となっているので、「不登校」や「いじめ」という重めのテーマだからと毛嫌いせずに是非気軽に読んでもらいたい作品です。
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読みやすいいじめ漫画の『学校にいけない私たち』はこんな人におすすめ
『学校に行けない私たち』は、学生には是非とも読んでもらいたい作品です。
この作品は、1巻完結の短い作品でありながら、不登校やいじめの実態や、感情面がリアルに表現されていて、いじめの残酷さを伝えるとともに友達の大切さも伝えるような内容になっています。
学校という閉鎖された小さな環境は、楽しければ楽園となり、楽しくなければ監獄のような場所に変わってしまいます。
そんな学校を楽園のような場所に変えるために、『学校に行けない私たち』を読んで、学生には友達を思いやる気持ちや、いじめを受ける側の気持ちを学んでほしいと思います。
重いテーマだけど、スカッとする良い物語になっているので、是非読んでみてください。
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管理人の思う『学校に行けない私たち』が伝えたいこと(感想)
『学校に行けない私たち』では、友達の存在の大切さを改めて伝えたいように感じられます。
物語は、仲の良い友達からハブされることでいじめが発展し、被害者がつらい思いをする内容になっていますが、そのいじめから被害者を救うのも友達の存在なのです。
いじめにあったら別の友達に作ればいい、頼ればいいという前向きなメッセージが込められていて、友達からいじめが始まりながらも、友達の存在で解決に向かっていく姿が描かれ、読んでいて感慨深い気持ちになりました。
1巻完結の2部構成というさっぱりした量でありながら、非常に勉強になり、考えさせられる内容となっているので、『学校に行けない私たち』を是非ご覧になってみてください。
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