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『ひゃくえむ』100mの数秒に人生を懸けるスプリンター漫画のネタバレ感想

ひゃくえむ。

『ひゃくえむ』100mの数秒に人生を懸けるスプリンター漫画のネタバレ感想

 

人生の全てを100mの数秒に懸けるスプリンターの”熱”を描いたスポーツ漫画の『ひゃくえむ。』。

「次にくるマンガ大賞 2019」にもノミネートされ、物語に登場する数多くの名言や熱がありすぎるリアルなストーリーに話題沸騰中の作品です。

スポーツマンの葛藤と希望を描いた『ひゃくえむ。』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。

 

次にくるマンガ大賞ノミネートの『ひゃくえむ。』のあらすじ

ひゃくえむ。のトガシと小宮出典:「ひゃくえむ。」、著者:魚豊、出版社:講談社

「次にくるマンガ大賞 2019」にノミネートされるほど人気を博していて、熱すぎるスプリンターに感動する『ひゃくえむ。』の設定やあらすじをはじめにご紹介していきます。

読めばきっと走り出してしまう『ひゃくえむ。』は、スポーツマン必見の漫画です。

作品の設定や概要

  • 著者:魚豊
  • 出版社:講談社(マガジンポケット)
  • ジャンル:スポーツ
  • 巻数:5巻(完結:2020年5月14日現在)

 

設定として、主人公のトガシは小学校から全国1位を獲得しているトップ選手。

しかし走ることで名声や居場所を得ていたが、余裕の勝利を繰り返していたため感動は味わえていなかった。

あらすじ

生まれつき足が速く、100m走は全国1位だった主人公のトガシ。

「友達」も「居場所」も”それ”で手に入れて、不満も不遇も熱もない毎日を過ごしていた。

しかし、転校生の小宮との1回の100m全力勝負。そこで味わった敗北の恐怖からすべては変わっていく…



わずか100mの数秒に人生を懸ける『ひゃくえむ。』の登場人物

『ひゃくえむ。』では、常人にはあまり理解されない100mという数秒に人生を懸ける人たちがたくさん登場するのです。

そんな、たかが数秒に全てを懸ける熱い登場人物をご紹介していきます。

トガシ

走るのが速い以外はどこにでもいる普通の少年。しかし、生まれつき異様に走りが速く小学校の頃から全国1位だった。

そんなトガシは1位を獲ることだけでいいのだと感動のない生活を送っていた。

しかし、小宮との真剣勝負を機に敗北の恐怖に飲まれていく。

小宮(こみや)

トガシの小学校に転校してきて、転校初日からイジメられた暗い少年。

はじめの頃は走るのを「辛い」と思っていて、現実よりも辛いことをして現実をぼやけさせるために走っていた。

しかし、トガシと出会い、トガシから走り方を教わることで足が速くなり、クラスでもイジメられなくなる。

その後、走ることに目覚めて速く走ることに異様な執着を見せる。

仁神武(にがみ たける)

五輪元日本代表である仁神豊の息子である短距離選手。14歳のときに中学陸上大会で優勝し、最年少記録を更新した。

礼儀正しく元気の良い性格をしている。

トガシと小宮がいる小学校に1週間職業体験として来訪し、そのときに小宮を焚きつけるような発言をしながらも、小宮の狂気じみた走りに恐怖を覚えた。

財津(ざいつ)

日本選手権を優勝した選手。日本新記録を樹立している。



浅草葵(あさくさ あおい)

トガシが入学した公立高校の陸上部に所属する女子の先輩。

問題を起こして陸上部が機能しなくなっても1人で練習を続けるガッツがある。そして、過去の陸上部に勝つために真剣に練習を頑張っている上に、本当に陸上が大好き。

しかし、周りの女友達からは陰口などを言われている。

貞弘(さだひろ)

トガシが入学した公立高校の陸上部に所属する先輩。

アメフト部と陸上部で過去に問題があったため、アメフト部の人からパシリのように使われている。

平子先生(ひらこ)

トガシが入学した公立高校の物理の先生兼陸上部の顧問。以前はスポーツ科学も少しやっていた。

絶対反論をしない性格のため、アメフト部の顧問からいい様に使われていたり、物理の授業も生徒みんなに寝られたり、職員室でも陰口を言われたりしている。

寺川(てらかわ)

トガシが入学した公立高校のアメフト部の先輩。

入学してきたトガシに優しく声をかける。そして、アメフト部に箔をつけるために勧誘をする。

しかし、優しい性格の裏には狡猾で非情な性格も見せる。

柏木(かしわぎ)

アメフト部の巨漢の先輩。バカにされることを極度に嫌い、陸上部を潰すつもりでいる。



名言に溢れている『ひゃくえむ。』の3つの見どころ(ネタバレあり)

ひゃくえむ。の名言出典:「ひゃくえむ。」、著者:魚豊、出版社:講談社

たった数秒を走るだけの100mの世界を描いた『ひゃくえむ。』ですが、その数秒間の中には熱すぎる物語が繰り広げられているのです。

そんな選手たちの熱い想いや葛藤、そして重みのある名言など見どころに溢れる『ひゃくえむ。』の中でも、特に注目してほしいポイントをご紹介していきます。

心に刺さる作中の名言

『ひゃくえむ。』では、数多くの名言が見どころとなっています。

「その距離は時間に権力を与える。その距離は人間の価値を決める。その距離に人生を懸けた。その距離 100メートル」と冒頭から引き込まれるような表現が繰り出され、その後も選手たちの思いや葛藤が名言で語られていきます。

それらの名言は1つ1つに重みのある言葉が使われていて、読んでいて、胸が熱くなる気持ちを押されることができなくなります。

読めば自然と走り出したり、自分の好きなことに没頭したくなるような、熱い名言の数々を是非ご覧ください。

1つの走りで意識が変わるトガシ

『ひゃくえむ。』では、走りで変わっていく主人公のトガシも見どころとなっています。

トガシは走れば勝てるという盛り上がりのない日常を過ごしていましたが、小宮との1回の真剣勝負で味わった敗北の恐怖から、負けて自分の全てを失うことに怯えるようになります。

しかし、高校では1回の全力疾走から意識が変わって、走ることに気持ちを入れるようになるのです。

そんな100mという数秒間の走りから、その後の人生が変わる主人公トガシの姿は、本当に100mの世界で生きていることが表現されています。

1つのことに没頭する人間の生き様は、かっこよくて感動をもらえるものになっているので、主人公が走りからどのように変わっていくのかは是非注目してみてください。

1位の選手が持つ葛藤

また『ひゃくえむ。』では、トップ選手が持つ葛藤やプレッシャーが巧妙に描かれていて見どころとなっています。

幼い頃から優勝続きのトガシは、勝つことが当たり前で、勝つことで注目を浴びる生活を送っていました。

しかし、成長するにつれて、優勝続きであることには変わりないけど、才能の劣化を実感し、負けて全てを失うことひたすら怯える姿が描かれています。

1位という華やかに見える舞台に立つ人間の孤独な恐怖や大きすぎるプレッシャーを見事に描いていて、何かで1位を獲り続けた経験がある人には痛いほど刺さる内容となっているのです。

そんな1位の苦悩とプレッシャーが赤裸々に見れる漫画は数少ないと思うので、『ひゃくえむ。』を読んで1位の選手の気持ちに感情移入してみてほしいです。

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スポーツ漫画『ひゃくえむ。』はこんな人におすすめ

『ひゃくえむ。』何かで1番を取ったことがある人やスポーツで頑張り続けている人には特におすすめの作品です。

物語では、1位の選手特有のプレッシャーや負ける恐怖との戦いが見事に表現されていて、またスポーツを行う人が必ずと言っていいほど経験する挫折と希望が痛いほど共感できる形で描かれています。

そのため読めば、自然と涙が込み上げてきたり、やる気に満ち溢れたりする、人の感情を動かす漫画となっているのです。

スポーツマンは『ひゃくえむ。』を読んで、恐怖や希望の入り混じったスポーツの世界で戦う気持ちを高めてほしいと思います。

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管理人の思う『ひゃくえむ。』が伝えたいこと(感想)

ひゃくえむ。のトガシの葛藤出典:「ひゃくえむ。」、著者:魚豊、出版社:講談社

『ひゃくえむ。』は、スポーツの世界では必ず訪れる葛藤を伝えたいように感じらます。

物語の主人公のトガシは負けなしのトップランナーですが、トップであるがゆえに、陸上抜きのコミュニケーション能力を失っていて、負ければ自分がなくなってしまうことに恐怖する姿が鬼気迫る描写で描かれています。

そして、トガシ以外の陸上選手でも勝てないのに練習を続ける意味を考えだしたりととにかく葛藤する気持ちがリアルに表現されているのです。

そんな選手たちの葛藤を見ていると胸が締め付けられるほど苦しくなりますが、葛藤は誰にでもあり、それを乗り越えることが大切だと思えてきます。

『ひゃくえむ。』では、そのようなスポーツの世界の葛藤や意識の変化などを写実的に描いていて、何かに打ち込んでいた人なら共感できて胸にくる内容となっています。

次にくるマンガ大賞にもノミネートされるほど名作ですので、是非この機会に読んでみてください。

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ヨル
漫画紹介をしているヨルです! 毎月150冊以上漫画を読むので、その中で特におすすめの漫画を紹介していきます! 次に読む漫画を探してる方はぜひ参考にして頂けたら嬉しいです^^