『御手洗家、炎上する』家事代行の潜入捜査ホームサスペンス漫画のネタバレ感想
家が炎上し家族が崩壊した主人公が家事代行となり、放火犯の証拠を掴むホームサスペンス漫画『御手洗家、炎上する』。
家事代行として家に潜入し、火事の証拠を掴むために己を犠牲にする主人公のハラハラドキドキの捜査と結末が気になりすぎる展開に、今話題の作品となっています。
一家の火事から始まるホームサスペンス『御手洗家、炎上する』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
藤沢もやし先生が描くホームサスペンス『御手洗家、炎上する』のあらすじ
「17歳の塔」で思春期の機微を見事に描いた藤沢もやし先生の新作となるホームサスペンス『御手洗家、炎上する』の設定やあらすじをご紹介していきます。
作品の設定や概要
- 著者:藤沢もやし
- 出版社:講談社(Kiss)
- ジャンル:ミステリー・サスペンス
- 巻数:6巻(連載中:2020年5月14日現在)
設定として、13年前に主人公の杏子の家族は一家の火事を機に離婚し崩壊した。
杏子の母親は、火事などのストレスから「全生活史健忘症」という記憶喪失の状態になってしまう。しかし、火事の後に父は、母と親しかったシングルマザーと結婚した。
火事は奥さんの火の不始末だと言われていたが、不可解な点がある。
その真相を確かめて母親を火事の罪悪感から解放するために杏子は家事代行と称して、犯人と思わしき父親の後妻である御手洗真希子の家に潜入する。
あらすじ
代々病院を経営する御手洗家が全焼するという不幸な事件があった。
原因は妻の火の不始末とされ彼女は燃えさかる家の前で土下座して謝罪した。
13年後、村田杏子は家事代行として御手洗家に勤務となる。出迎えたのは後妻の真希子。
厳しい基準を課されたが杏子は契約までこぎつける。しかし、彼女が御手洗家に潜入したことには真の目的があった──。
期待の新鋭が挑む、ある一家の火事から始まる本格ホームサスペンス!
引用)コミックシーモア
事件の謎を追う『御手洗家、炎上する』の主な登場人物
物語では、御手洗家が炎上した火事に関連する様々な人が登場し、それぞれの思惑が絡み合う展開が繰り広げられています。
そんな『御手洗家、炎上する』の登場人物たちをご紹介していきます。
村田杏子(むらた あんず)
自分たちの家族を奪った御手洗からすべてを取り返すために、「山内しずか」を名乗って家事代行として御手洗の家に潜入する。
母の代わりに小さい頃から家事をしていたため家事が得意であり、特に料理が上手い。
昔から責任感が強く、「私がなんとかするから」と家族のためにどんなときも体を張って頑張っていた。
村田柚子(むらた ゆず)
杏子の妹。明るく人懐っこい性格のため、友達を作るのがとても上手い。
昔から好奇心旺盛で危なっかしい面もあったため、姉によく見守られていたが、実は姉のことをとても考えているしっかりした面もある。
容姿が母親に似ているため、杏子からは御手洗家に近づくなといつも言われている。
しかし杏子の力になりたいと考えていて、合コンでたまたま知り合た真二と度々接触して御手洗家の内情を探っている。
村田皐月(むらた さつき)
ドイツ人と日本人の両親を持つ杏子と柚子の母親。
綺麗だけどとても体が弱い人で、あまり外に出られない生活をしていた。
そして家が全焼した火事をきっかけに離婚し、大きなストレスを抱えたため部分的な記憶喪失になってしまう。
そのため自身の娘のことですら、娘と認識できないでいる。
御手洗真希子(みたらい まきこ)
主婦向けの雑誌の読者モデルをしている主婦。主人は内科医で家の隣が診察所になっている。そして家は豪邸。
主婦モデルの仕事の印象を良くするために自身の外見だけでなく、家の管理にも気にかけ家事代行を雇う。
旧姓は渡。10年前は杏子の母の皐月といつも一緒にいる親友で、皐月に憧れていた。しかし、よく物を盗んでいた。
さらに親友が離婚した夫と結婚し、玉の輿となって皐月が歩む人生を生活するようになる。
御手洗希一(みたらい きいち)
弟よりも3つ年上の御手洗家の長男。小さい頃は親の影響で杏子や柚子と遊んでいて、柚子によくサッカーなどを教えていた。
以前は弟の真二と違い社交的で優しい少年だったが、現在は引きこもりになっている。そして家事代行の杏子から餌付けされ、距離が近づいていく。
また希一は火事のことについて何か知っている様子がある。
御手洗真二(みたらい しんじ)
小学生の時に杏子と同じクラスだった御手洗家の次男。
何をやってもどん臭いためクラスでも落ちこぼれ扱いされていた。
しかし新しい家に見合う人になるために人の3倍努力して帝明大の医学部に合格して、現在は医者を目指している。
女の子たちからはモテる様子だが、いつも勉強を優先しているため、女性経験は極端に少ない。
また真二は母が仕事で嘘をついているのをよく思っていない。
クレア(山内しずか)
杏子の協力者の太った女性。普段はコスプレの衣装などを作っている。
本名は山内しずかだが、周りからは「クレア」と呼ばれている。
杏子に化粧を教えたり、SNSから真希子の動向を探るのを手伝ったりと杏子の復讐には欠かせない存在となっている。
御手洗治(みたらい おさむ)
代々病院経営をしている家系である御手洗の夫。前妻は杏子の母親。
町に他に医療機関がないためお客さんを奪われることがなく、またかなりの土地を持っているため、火事があっても大きな家を建てられるほどお金持ち。
火事があって皐月と離婚してからは、13年間1度も娘の杏子の柚子には会っていない。
市原(いちはら)
看護師長を務める女性。御手洗治の仕事のスケジュールを管理していて、柚子が父親と会うのにも協力する。
治の病院に15年ほど前から勤めていて、杏子や柚子とも以前に接点を持っていた。
葛木(かつらぎ)
真二と同じ帝明大の教育学部に通っている女子大生で、準ミスに選ばれるほど可愛らしい女性。
真二に好意を抱いているが、鈍い真二には全く気付かれていない。
面白い!『御手洗家、炎上する』の3つの見どころ(ネタバレあり)
謎の包まれた火事の真相や登場人物たちの心情描写、そしてハラハラドキドキの潜入捜査など『御手洗家、炎上する』には、たくさんの見どころが存在します。
そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つご紹介していきます。
杏子の事件の調査
『御手洗家、炎上する』では、主人公杏子の御手洗家への潜入捜査が見どころとなっています。
自分たちの家族が崩壊するきっかけとなる火事の真相を確かめるために、杏子は身元を偽装して御手洗家の家事代行として潜入します。
そして、事件に関係のある証拠品を探すためにクローゼットに忍び込んだり、引きこもりの息子を懐柔しようと様々な策を試みたりするのです。
時には御手洗の家族に自分の正体がバレてしまったり、ダメと言われていたのに2階にいったことがバレて家事代行を解雇されたりと何度もピンチに陥るので、読んでいて飽きることなくドキドキを味わうことができます。
問題に何度も直面しながらも、それを機転を利かせて乗り越え、火事の真相に近づく杏子の捜査からは目を話さないでください。
恐ろしい真希子と火事の真相
また『御手洗家、炎上する』では、杏子たちの家族を崩壊させた犯人と思われる真希子と火事の真相が見どころとなっています。
物語の敵キャラである御手洗真希子は、杏子たちの家を火事にさせた疑惑があり、さらには杏子の母の物をたくさん盗んで旦那まで取った極悪人なのです。
そんな真希子が嘘にまみれた生活で主婦モデルとして活躍していることに読んでいて腹が立ちますし、真希子の欲しいもの手に入れるための執念には恐ろしささえ感じてしまいます。
真希子の行った犯行は謎に包まれていますが、極悪人である真希子が杏子の手によって罪が暴かれ、復讐される瞬間が待ち遠しくてたまらなくなること間違いなしです。
家族愛や周りの支え
そして『御手洗家、炎上する』では、ミステリー要素以外にも家族愛などのヒューマンドラマも見どころとなっています。
火事のストレスから部分的な記憶喪失にまでなってしまった母親を、罪悪感から解放するために自分を身を犠牲にしてまで、杏子は御手洗家に忍び込んだり、そんな姉を助けるために妹の柚子も御手洗家と接触したりと物語の中には家族愛が描かれています。
お互いが辛いときほど支え合う姉妹の姿を見ていると思わず目が潤んでしまいまし、そんな姉妹を助ける心優しい人も登場するので、感動のヒューマンドラマも楽しめるのです。
ミステリーだけでなく、そのような登場人物たちの心情にも是非注目して物語を楽しんでみてください。
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結末予測不能な『御手洗家、炎上する』はこんな人におすすめ
『御手洗家、炎上する』は、ミステリーサスペンス好きの方に特におすすめの作品となっています。
物語は火事によって家族が崩壊した主人公の杏子が、放火犯と思われる御手洗真希子の家に潜入するものとなっていて、家事代行の立場から事件を捜査するハラハラドキドキの展開を楽しむことができます。
モデルをこなしていながらも裏の顔を持つ真希子と、何度もピンチを迎えながらも信用を勝ち取り事件の真相に近づいていく杏子の影ながら行われる戦いは、多くの伏線が張り巡らされていて、読み始めたらページをめくる手が止められなくなること間違いなしです。
火事の真相、そして結末が気になりすぎるホームサスペンス『御手洗家、炎上する』を是非ご覧になってみてください。
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管理人の思う『御手洗家、炎上する』が伝えたいこと(感想)
『御手洗家、炎上する』は、家族愛の強さを伝えたいように感じられます。
物語では、主人公の杏子が家族を守るために自分の身体を張って、火事の証拠を掴むために御手洗家に潜入します。しかし、警戒心の強い真希子から証拠を掴むことは杏子1人では難しく、何度も困難に見舞われてしまいます。
そんなとき母の言葉で妹の存在にしっかりした性格に気づかされたり、どうしようもないときに妹が助けてくれたりするのです。
嫌いな人に微笑む屈辱も誰かを恨み続ける苦しさも妹に味わせないために自分を犠牲にして頑張る姉の杏子と、そんな姉を支えるために自分のできることをやる妹を見ていると、その家族愛の強さが事件解決に繋がっていくことがわかります。
そのような家族愛も描かれたホームミステリーとなっていて、ストーリーをドキドキしながら楽しめたり、登場人物たちの想いに感動できる作品にもなっているので、是非この機会に『御手洗家、炎上する』をご覧になってみてください。
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