アニメ化決定『不滅のあなたへ』漫画のネタバレ感想！不死身の少年の出会いと別れに涙腺崩壊…

2020年10月よりアニメ放送が開始される不死身の少年の永遠の旅を描いたSFファンタジー漫画『不滅のあなたへ』。

不死身の少年と出会う人たちのドラマの完成度がとにかく高く、涙なしでは読めない物語が繰り広げられています。

そして、不死身の少年が様々な人たちとの出会いを経て、どのように変化していくのか、読者に何を伝えたいのかに注目しながら読んでもらいたいです。

たくさんのメッセージが込められた『不滅のあなたへ』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。

大今良時先生が描く『不滅のあなたへ』のあらすじ

出典：「不滅のあなたへ」、著者：大今良時、出版社：講談社

「聲の形」を世に放ち、多くの人の心を揺さぶった大今良時先生の描く『不滅のあなたへ』の設定やあらすじをご紹介していきます。

不死身の少年を通して描かれる出会いと別れの物語に、あなたの心はまた揺さぶられます。

作品の設定や概要

著者：大今良時
出版社：講談社（週刊少年マガジン）
ジャンル：ヒューマンドラマ、SF・ファンタジー
巻数：12巻（連載中：2020年5月26日現在）

設定として、主人公のフシは観察者によって「球」の状態で地球に投げ入れられる。

そして、フシはただの球ではなく、ありとあらゆるものの姿を写しとり、変化することができる能力を持っていて、刺激を得ることによって球は様々なものの写し取って自分の姿を変えていく。

石になったり、コケになったり、オオカミになったり。

しかし、相手が生きものの場合は、相手が生きているうちは変化できない。

またフシは刺激によって情報を獲得する性質があるため、周りを非常に敏感に感じ取ることができ、情報を蓄積していく。そして、周りで命が終わるものの存在を察知できる。

さらにフシは自分がかつて何に刺激を受けたか思い出すことができ、自分が何になるのか選択して変身することができる。

しかし、フシが手に入れた刺激を奪う「ノッカー」という敵も存在していて、フシの得た情報を奪っていく。

フシは奪われた情報は思い出すことができなくなるが、ノッカーには中心部に核があり、それが破壊されると消滅し、フシは奪われた情報を取り戻すことができる。

『不滅のあなたへ』は、そんな様々な情報を写し取ることができる不死身の少年フシの出会いと別れと闘いの物語となっている。

あらすじ

何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。
その球体は、情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる。
死さえも超越するその謎の存在はある日、少年と出会い、そして別れる。
光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。
これは自分を獲得していく物語。
引用）コミックシーモア

『不滅のあなたへ』のアニメ化情報

『不滅のあなたへ』は、NHK Eテレにて2020年10月より毎週月曜日の午後10:50~11:15（全20話）にアニメ放送されます。

「聲の形」を生み出した大今良時先生の初のテレビアニメ作品となるので、是非ご覧ください！

PVもかなりカッコいいです！

またアニメ関係者は以下のようになっています。

監督：むらた雅彦
シリーズ構成：藤田伸三
キャラクターデザイン：薮野浩二
アニメーション制作：ブレインズ・ベース

声優やOPなどの詳しい情報は発表されていませんが、最新情報はアニメ「不滅のあなたへ」公式サイトから確認してください

個性豊かで温かい『不滅のあなたへ』の主な登場人物

ここでは、主人公のフシと出会い、別れる個性豊かなで思いやりに溢れた登場人物をまとめてご紹介していきます。

フシ

何者かによって地球に投げ入れられた、さまざまなものを写し取る能力を持った球。

刺激によって情報を獲得する不死の存在で、モノや人に変化することができる。

情報収集のために機能していて、さらなる刺激を求めて行動していたが、人間の姿を得て、人を関わるうちに人間らしい思考や感情を身に着けるようになる。

そして、様々な人との出会いを経て変化を続けていく。

またフシは近くにいると生きものの痛みや嫌な感じなどの感覚が伝わってくる。

観察者（黒い人）

「この世界を保存する」という大いなる目的のためにフシを作った存在。

たまに現れてフシに助言をするが、フシに全面的に協力的なわけではない。

また一般的な人には姿を認識されない。

ノッカー

観察者の計画を阻止しようと企む存在で、フシが獲得したものを奪い、弱体化させるために設計されている。

学習能力を持っていて、負けても何度もフシの前に現れて人を殺していく。

ノッカーには核があり、それを潰されると活動が止めり、フシから奪った情報も返還される。

ジョアン

フシが最初に写し取った生物であるレッシオオカミ。

最初に出会った少年

フシが最初に出会った人間。ジョアンというオオカミと暮らしていた。

食べ物がたくさんある楽園を目指して旅立った仲間の帰りを待っていたが、5年間待っても仲間が誰一人帰ってこなかった。

残ったおばあさん達も皆亡くなってしまい、1人で生活していたが、ジョアンと一緒に仲間が向かった方角へ旅立つ。

ずっとクダモノを食べたいと思っていた。

マーチ

ニナンナ地域で暮らしているオトナになることを夢見る元気な少女。

しかし村の伝統によって、オニグマなる神の生贄に選ばれてしまう。

生贄に連れていかれるときにフシに出会い、木登りが得意でフシに果物を取ってあげて仲良くなる。

そして「フシ」と命名したのもマーチ。

パロナ

いつもマーチの面倒を見ているマーチの姉のような存在の優しい女性。

マーチがオニグマの生贄に選ばれたときもマーチのことを命がけで助けようとする。

実は過去にオニグマの生贄に選ばれていたが、姉が自分の身代わりになったことがあり、因習を忌々しいと思っている。

ハヤセ

ヤノメ人である無情な女性。マーチをオニグマの生贄にするために連れていく。

またフシに異常に執着していて、フシを管理する守護団なるものを結成する。

ピオラン

マーチを捧げ者に選らんだおばあさん。エセ祈祷師で実は罪人。

捕まったパロナに協力したため、フシと共に行動するようになる。

オニグマ

ニナンナ地域に安泰と繁栄を与えてくれる神として崇められているクマ。

グーグー

兄弟で2人で貧しい生活をしていて、毎日働いている少年。顔が半分隠れるくらい髪が長い。

貧乏だけど思いやりに溢れた優しい子で、好意を寄せていたリーンを守ったがために丸太に潰されて怪物のような顔になってしまい、それ以来顔を隠して生活する。

丸太に潰されたとき、おじさんに命を救ってもらったが、おじさんによってお腹の中に酒を入れられてしまう。

しかし、それを利用して口から火を吐く攻撃をすることができる。

リーン

グーグーに施しをするお金持ちの優しくて可愛い女の子。

グーグーとフシが酒爺の元で働くようになってから、リーンもそのお店に訪れて、一目見てフシのことを気に入り頻繁にお店に訪れるようになる。

お金持ちの家で自分の自由に生きられないことに嫌気がさして、グーグーとフシのいる酒爺の家に住み込むようになり、グーグーやフシたちを親交を深めていく。

ミール

リーンに飼われているモコモコの犬。グーグーにご飯を分けてもらったことでグーグーに懐く。

シン

グーグーの兄。グーグーと一緒にでかい家を建てて2人で住むことを夢みるが、稼いだお金を勝手に使ってしまったりする。

酒爺

犯罪まがいの仕事をしているというウワサがあるお酒を造っているおじさん。

丸太に潰されていたグーグーを救うが、自分の好奇心のためにグーグーの体を勝手に改造していた。

トナリ

いろんな土地から手におえない凶悪殺人犯を集めているジャナンダ島で暮らす少女。

夢は、本を面白い本を書いて父親をビックリさせること。

犯罪を犯した判断された父親に付いて島にやってきた。

ある人物からフシを島に連れてきて、島長を決める大会に出場させるようにそそのかされ、ジャナンダ島と自分の運命を変えるためにフシを騙して島に呼び込む。

そして、フシを島の統治者にして、島で暮らす罪のない者たちを島から脱出させようと考える。

またトナリは、父親が死んでから自分の物語を始めることにした。

エラン・ジー・ダルトン

トナリの父親。妻が死んで、妻を殺した犯人と判断されて島流しに遭ってしまう。

島で行われるリーダーを決める大会に出場して、優勝して島長となり、娘と一緒に島を出ようと考えていた。

サンデル

トナリの仲間の色黒の男の子。医者になるが夢。

ウーロイ

トナリの仲間の体の大きい男の子。好きな食べ物は鶏肉。

沢山動物を飼うのが夢。

なにかあるときに真っ先に剣を抜いてみんなを守っていた。

ウーパ

トナリの仲間のターバンのようなもので右目を隠している女の子。吹き矢をよく使う。

太陽がどこから来るのかずっと知りたいと思っていたが、その夢はすでに叶っている。

世話好きで思いやりのある本当にいい子。

ミァ

トナリの仲間の長髪の女の子。趣味はうねうねの髪を見つけること。

またジャナンダ式イス殺法を使う。

夢は有名な絵描きのモデルになること。

リガード

トナリの相棒のミツユビフクロウ。トナリと共に島に来ていて、とても賢い。

ナンド

ジャナンダ島で暮らす罪のない青年。罪のない弟を島から出すために、島長を決める大会に出場する。

そして、フシと対戦して負けてしまうが、フシとは仲良くなる。

ヒサメ

ハヤセの孫にあたる9歳の女の子。9歳ながらもフシの守護団の指揮をとっている。

フシの前に現れて、フシを怪物から守るためについて行こうとする。

オウミ

守護団の副団長を務める女性で、ヒサメの娘。

ウシオ

ハヤセの意志を継ぐ2代目継承者の女性。

チスイ

ハヤセの意志を継ぐ3代目継承者の女性。

カハク

ハヤセの意志を継ぐ6代目継承者の男性。そして、左腕のノッカーをかなり使いこなすことができる。

継承者としてははじめての男性で、他の継承者と違ってフシのことを誘惑したりはしない。

しかし、パロナに変身したフシには一目惚れしてしまう。

ボンシェン・ニコリ・ラ・テイスティピーチ＝ウラリス（ボン）

ウラリス国の王子。フシを捕まえるためにフシの前に現れる。

時々発作を起こしたり、独り言を言ったりするが、それはボンが死者を見ることができる能力を持っているから。

そして、将来王になるためにフシを利用しようとする。

皆からは「ボン」や「ボン様」と呼ばれていて、国民からの人気はすごく、みんなから愛されている。

ボンはフシと一緒にいる亡くなった仲間が見えるため、フシの居場所はすぐにわかる。

ポコア

ボンのかわいい妹。いつも樽の中に入っている。

ドルタ

ボンの鼻たれの弟。お小遣いを孤児院に寄付したり、病院の古い床を直したりすることに使っているため、パパから次期国王として選ばれる。

ボンのパパ

ボンのパパは国王で髭がこんまり生えている。

ボンのママ

ボンのママはおしゃれ。ボンのことをとても心配していて、世話焼き。

フェン

ボンと2番目に仲が良かったキッチンの住人。頭に剣が刺さっている。

ニクソン

ボンと3番目に仲が良かった片腕の男性。ボンに剣術を教えていた。

アイリス（トド）

ふくよかな人物で、ボンのことが大好き。みんなからはトドと呼ばれている。

ボンのイス枠で採用されたエリートで王子のイスになる仕事をしていたが、フシのある発言によって…。

サイリーラ

ベネット教の大教督。フシを異端者としている。

チャボ

パンを盗んだだけで、ボンと一緒に牢屋にいれられていた少年。母親はすでに亡くなっている。

エコ

フシが売られているところを救った真っ黒だった少女。動物が好き。

感動するほど面白い『不滅のあなたへ』の3つの見どころ（ネタバレあり）

出典：「不滅のあなたへ」、著者：大今良時、出版社：講談社

フシの成長や登場人物たちのドラマに感動が止まらない『不滅のあなたへ』には面白い見どころがたくさん存在します。

そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを３つに絞ってご紹介します。

球だったフシのさまざまな変化

『不滅のあなたへ』では、不死身で変化を繰り返し続ける主人公フシが見どころとなっています。

はじめは意識のない石やコケに変化しましたが、動物になって意識を獲得し、さらに人になって様々な人たちとの出会いを繰り広げるうちに悲しさや愛情を知っていきます。

人と接する前は特に感情もない人形のようだったフシが、人から笑顔を教わり、夢を持つ仲間と出会って夢について考えるようになったりと、成長する姿は見ていて楽しいです。

そして、大切な人の死に目に何度も遭遇するうちにフシには新しい感情が芽生えて、不死身であるのに誰よりも命を大切にしようと考えていくため心を打たれます。

フシの変化や成長を見ていると、自分が新しい感情に気付いたときの感覚を思い返すことができて、不思議で感慨深い気分に浸れると思うので、フシの変化から人の感情の変化を改めてご覧になってみてください。

フシと敵対するノッカーの正体や目的

またフシを殺してフシの器を奪うノッカーという敵の存在も見どころとなっています。

フシは亡くなった人の姿を獲得できる能力があるのですが、ノッカーはその亡くなった人を姿や記憶を奪い取っていくのです。

フシから器を奪うために試行錯誤を繰り返し、フシの周りの人たちや関係ない人たちまでも次々に殺していくノッカーの正体や目的は謎に包まれているため、物語の大きなスパイスとなっています。

そして、ノッカーの衝撃的な真の目的が明かされるとき、あなたがノッカーの考えに共感するのか、それともノッカーの考えには反対するのかは、是非よく考えてもらいたいです。

また、ノッカーに器を奪われて記憶の一部を失うフシの感情面や奪われた器を取り返したときに様子も合わせてよく見てみてください。

フシと様々な人たちの出会いと別れ

そして『不滅のあなたへ』では、フシと出会う人々たちの様々なドラマも大きな見どころです。

・村の因習によって生贄に選ばれたマーチとそれを守るパロナの物語

・好きな人を守るために顔を失った少年と少年とは身分が違う可愛い少女の物語

・犯罪者が収容される島で暮らす罪なき少年少女たちの物語

などなど、どのキャラクターたちにも涙なしでは読めないドラマが隠されています。

そして、どの美しい物語でもノッカーは現れ、不死身であるフシはどうしても出会った人たちの死に際に遭遇してしまうのです。

しかし、実はフシは誰とも別れていません。共に旅に出ているのです。

『不滅のあなたへ』に登場する温かい心を持った全ての人たちに心を打たれて、フシとの出会いと別れに涙してみてください。

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不死身の少年を通して物語る『不滅のあなたへ』はこんな人におすすめ

『不滅のあなたへ』は、辛い別れを経験した方に特におすすめの作品です。

物語は、情報を収集するために生み出され、さまざまなモノに成り代わることができる不死身の存在であるフシが、多くの人たちと出会い、別れを経験して新しい自分を手に入れていくヒューマンドラマとなっています。

不死身である上に、人を殺す存在であるノッカーを引き付けるフシは、どうしても出会った大切な人たちとの別れを繰り返していきます。

その別れの瞬間は本当に切なくて涙が溢れ出てくるのですが、別れが終わりではないということが描かれているのです。

大切な人との辛い別れを経験されたことがある方は、この作品によって別れた人たちが自分の心の中で生き続けていることを感じれるような気がするので、辛い別れを経験された方にはぜひ読んでもらいたいです。

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紹介者が考える『不滅のあなたへ』の伝えたいこと（考察）

出典：「不滅のあなたへ」、著者：大今良時、出版社：講談社

『不滅のあなたへ』では、人が亡くなっても心の中で生き続けるということを伝えたいように感じられます。

作品の中でフシが最初に出会った少年の死に際の「僕のこと……ずっと覚えていて」という言葉がとても印象的であり、さらに人が死んでも誰かが覚えている限り幸せであることが何度も描かれています。

そんな光景を見ていると大切な人と死に別れをしても、それは別れではなく自分の中で生き続けて共に歩んでいく始まりになるような気がしました。

そして生き続けていれば必ず経験する死に別れですが、もちろん悲しいものだけど亡くなったことで終わりではなく、忘れたときに本当の意味での消滅だと実感したので、自分が出会った大切な人たちのことは絶対に忘れないようにしようと思えました。

また『不滅のあなたへ』は他にも伝えたいことがたくさん盛り込まれた作品となっていて、人によって感じることも違うと思うので、ぜひ実際にご覧になって、あなたなりの解釈をされてみてください。

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『不滅のあなたへ』の評価まとめと感想

最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。

漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。

当サイトの評価	4.4（記事作成者の評価）
コミックシーモア	4.7（89件の評価）
まんが王国	4.8（12件の評価）
Renta!	4.2（261件の評価）
BookLive	4.6（78件の評価）
めちゃコミック	4.3（件の評価）