『予知視』5秒先を死の未来に変えてしまう能力ミステリー漫画のネタバレ感想
5秒先の未来を予知する主人公を描いた『予知視』というホラーミステリー漫画。
能力系の漫画かと思いきや急展開や謎に包まれるストーリー構成で、話題となっている作品です。
主人公の能力の謎、登場人物たちの思惑など読者の興味を駆り立てる『予知視』のあらすじや設定、登場人物、見どころをネタバレと感想を含めてまとめてご紹介していきます。
5秒先の未来を見る主人公を描いた『予知視』のあらすじ
5秒先の未来を見ることができる主人公を描いた『予知視』。未来を見る強い力で主人公が幸せを掴むように見えますが、どんどん闇に呑まれていきます。
先の展開が全く予測できない『予知視』の設定やあらすじをご紹介します。
作品の設定や概要
- 著者:滝智次朗
- 出版社:ソルマーレ編集部(ズズズキュン!)
- ジャンル:ミステリー、ホラー、サスペンス
設定として、主人公は想像が続く限り、あらゆるパターンの5秒先の未来の見ることができる。
想像した行動に対してどのように物事が展開するのかを、音も含めて目で見える範囲で察知することができる予知能力である。能力を使用する際は瞳孔が光る。
しかし、ある時から予知能力を使うと5秒先の固定された未来の画像を見るようになり、それは確実に起こる変えられない死の未来となってしまう。
あらすじ
些細だが強力な能力である5秒先の未来を予知する眼を持った主人公の葦原照彦。
5秒先の未来を見て、自身の日常生活に潤いをあたえる選択を繰り返していたが、あるとき予知能力に誤作動が起こる。
そこから、照彦は能力と向き合い、暗くて深い大きな渦に呑み込まれることになる…。
能力者が多数存在する『予知視』の主な登場人物
『予知視』では、予知能力を使う主人公に、予知能力を授かっている一族が多数登場していきます。
狙いの分からない、得体のしれない登場人物たちをご紹介していきます。
葦原照彦(あしはら てるひこ)
5秒先の未来を視ることができる『予知視』の主人公。合コンで可愛い女の子とヤるため、お金を稼ぐためなど、自分の日常生活を満たすために予知能力を使用していた。
しかし、能力が次第に制御できないものになり、近しい人の死の場面を変えられない未来として予知してしまうようになる。
能力に自覚したのは高校2年生の秋。そこから予知能力を研究して日常生活で使っている。予知能力自体は、元彼女である天野奈美から授かったもの。
天野奈美(あまの なみ)
葦原照彦の元彼女。学校ではずっとふさぎ込んでいる少女だったが、主人公である照彦との出会いで自我と自主性が芽生えて活気が出るようになった。そして照彦と付き合うことになる。
付き合っていたが、照彦が転校してからヒステリックのようになって毎日連絡をかけていた。
妊娠までしていたが、あまりのしつこい連絡に照彦には見捨てられ連絡拒否されてしまう。そして、家の近所で事故死してしまう。
また、予知能力が使える一族の中でも特に能力が強く、母親からも力を分けてもらっていたため、とても強力な力を持っていた。
崎山茂(さきやま しげる)
葦原照彦と天野奈美と同級生で友達である人物。一族の能力を引き継いでいて、天野奈美とも同い年であったため、監視役として照彦と奈美と一緒にいた。
しかし、照彦とは本心から友達であると言っていて、さらに奈美にも好意を寄せていた模様。
一族の力に詳しく、能力の説明を照彦にしてあげたり、呪いの解決方法を一緒に探したりしている。
影山(かげやま)
予知に関係する一族の者であり、警察官を務めている人物。照彦の近辺で起きた事故の調査に際し、照彦に近づくようになる。
自分が予知能力を使えるようにするために、照彦の呪いを解くのを手伝おうとしている。
田島(たじま)
茂の知り合いの一族の関係者。茂は信頼できると言っているが、照彦の能力の強さに終始興奮している。
優れた能力者のチカラの性質や術の反応を解析して、それを再現する器具を研究・開発している。そして、自分のようなチカラが弱い人でもチカラを使えるようにしたいと思っている。
由理恵(ゆりえ)
一族では10秒程度しか予知視を使える者がいない中で、10分先まで予知視ができる奇跡の能力を持った女子高生。
その能力がゆえ、父親から毎日訓練をさせられて、締め付けられる生活を送っていた。
学校では真面目な優等生だが、ダサいTシャツが好き。
由理恵の父
一族の歴史を重んじていて、娘にその期待を一心に乗せている由理恵の父親。最近、一族の中でも不穏分子が活性化しているため、そいつらを潰して一族に貢献しトップ直属になることを目指している。
また一族のことや自分の野心のことしか考えておらず家族をないがしろにしている。
由理恵の母親
由理恵の父親とは違い、娘の気持ちを考える優しい母親。娘の愚痴を聞いてあげたり、何かとフォローをしている。
結末が予測できない『予知視』の3つ見どころ(ネタバレあり)
予知という能力漫画かと思いきやホラー要素もミステリー要素も満載の物語となっていて『予知視』は良い意味で読者の期待を裏切る作品となっています。
そんな予測不可能な展開で楽しめる『予知視』の見どころを3つほどお伝えします。
未来を予知して現れる不吉な画像
はじめは主人公が5秒先の未来を見てウハウハな生活をするような話になるかと思いますが、すぐに事態が一変します。あるときから主人公が予知能力を使うと誰かが死ぬような未来が見えてしまうようになるのです。
しかも、その未来は変えることができないという設定になっているため、どのような過程を経てその未来が実現されるのか、怖いけど気になって仕方なくなります。
主人公が予知した風景が何を表していて、どのようにその未来に向かっていくのかは見どころの1つです。
予知能力に魅了させる人々
予知能力を使える一族が存在するというのが『予知視』の設定ですが、主人公ほど強力な予知能力を持っている人物は実はいないのです。
そのため、一族の者で照彦の能力を奪おうとする人物が現れていきます。
無知な主人公が、警戒しながらも騙されていきピンチに陥ってしまうのですが、読者もそれに騙しまうでしょう。
とてつもない力を手に入れるために、周りの人々がどのような行動をするのかも注目ポイントです。
奈美の呪いの正体
『予知視』の見どころは何と言っても奈美の呪いの正体です。
はじめは、主人公の照彦の家が不気味な雰囲気を発したり、照彦を苦しめる恐ろしい夢を見させたりと憎悪に満ちた呪いとして現れます。
しかし、照彦がピンチになるとなぜか彼を守ろうとするような素振りを見せるのです。
災いを呼ぶ呪いなのか、それとも照彦を守るものなのかは物語が進むほどに明らかになってくるので、目が離せなくなります。
予測不可能な展開の嵐!『予知視』はこんな人におすすめ
『予知視』はホラーミステリー系の漫画が好きな方にはおすすめの作品となっています。
能力系のサバイバルストーリーかと思いきや、呪いと謎に満ちたホラーミステリー要素に溢れていて、不気味な恐怖と正体が気になるもどかしさを存分に味わうことができます。
また呪いだけでなく、無知な主人公に忍び寄る魔の手による急展開にはハラハラドキドキが止まらないです。
ホラーミステリー好きの方は必見の漫画ですので、是非お時間があるときにご覧になってみてください。
管理人の思う『予知視』が伝えたいこと(感想)
『予知視』は、特別な能力に頼っているだけでは危険だということを伝えたいように感じます。
主人公の照彦は5秒先の未来が見れて、その力に頼って女性をオトしたり、お金を増やしたりします。しかし、その能力の暴走で目の前で人の死の瞬間を見る羽目になったり、能力に目がくらんだ人間に襲われてしまうのです。
そのため、特別な能力に頼って努力を怠れば、その分痛い目や危険な目に合ってしまうことを暗示しているように思えます。
特別な能力を持った主人公ですが、すぐに苦痛の日々へといざなわれてしまう先の予測できない物語となっているので、是非この記事をご覧のあなたもこの機会に読んでみてください。