『僕を悪い子にして』不良×優等生！正反対でもどこか似た2人の共依存BL漫画のネタバレ感想

愛を知らずに生きてきた2人が出会い、唯一無二の共依存関係になっていくボーイズラブ漫画、『僕を悪い子にして』。

学校でも有名な金持ちの道楽息子と、真面目だけれど秘密を抱えて生きている優等生には、他の人にはわからない切ない共通点が。愛を知らなかった2人が少しずつ恋をして、愛を感じていく姿に胸が熱くなります！

また、絵がとても綺麗で、BL漫画らしいキャラ設定が見事に表現されています！エロいです！笑
だけどそれだけじゃない、切なくて愛おしい物語に、ドキドキ、キュンキュンすることでしょう！！

読めば読むほど灰田ナナコ先生の漫画にハマってしまうこと間違いなしの、『僕を悪い子にして』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。

2人の境遇が切なくて愛おしい『僕を悪い子にして』のあらすじ

出典：「僕を悪い子にして」、著者：灰田ナナコ、出版社：一迅社

『僕を悪い子にして』は略称で僕悪(ぼくわる。BKWRと書かれることもある)と呼ばれていて、台湾版なども出ているほど海外でも人気なBL漫画です。

漫画はコミックスで2巻、そして看病編という短編と、after storyという短編も出ています。さらに、これとは別で、灰田先生が合同イベントなどで販売されているご本人の同人誌もあります。同人誌は私も持っておらず、ぜひ読みたいです！

どれも最高にキュンキュンして、主人公たちに感情移入して、その魅力にどっぷりハマってしまう『僕を悪い子にして』の設定やあらすじをご紹介していきます。

作品の設定や概要

著者：灰田ナナコ（灰田ナナコ先生のTwitterアカウント）
出版社：一迅社（gateauコミックス）
ジャンル：BL、不良×優等生
巻数：4巻（連載中：2020年5月14日現在）

両親に愛されていて真面目で成績優秀な優等生として通っている白石真（しらいしまこと）には、誰にも言えない秘密があった。

ところがある日、同級生で金持ちの道楽息子として知られる不動斗真（ふどうとうま）に、その秘密を知られ、黙っている代わりにとセックスを強要させられる。

最初は我慢して体を差し出していた真だったが、正反対だと思っていた斗真の深い傷を知ったことで斗真に興味が湧いていき…。

無理矢理から始まる関係なので、苦手な方は注意です。1巻では高校での真と斗真の関係の変化が描かれて、2巻ではそれから一年後の大学生になってからこ共依存な恋愛模様が描かれています。

愛を知らなかった2人の関係が唯一無二の相手となっていく感じが堪りません！切なさと愛しさが込み上げてくる内容になっています。

あらすじ

親に愛されている真面目で成績優秀な優等生・白石は、クラスメートで金持ちの道楽息子の不良・不動に知られたくない秘密を見られてしまう。
黙っている代わりにセックスさせろと言われ、所構わず抱かれる日々。
癒されることのない生傷を乱暴に暴いていく不動に、けれど白石は快楽を覚え始める。
正反対に見える二人の、誰にも言えない共通点――愛を知らないふたりが愛し方を知る…。
引用）コミックシーモア

孤独で愛を知らない『僕を悪い子にして』の主な登場人物

誰にも言えない秘密を心に閉じ込めてきた主人公たちの恋愛を描く『僕を悪い子にして』。

傷ついた心で、複雑で難しい「愛」を知っていく『僕を悪い子にして』の主な登場人物をご紹介していきます。

白石　真（しらいし　まこと）

学年主席の優等生。友人や周りの人には「両親に愛されている子供」を演じており、クラスメイトや先生からも頼られている。

しかし本当のところは母親は失踪しており、一緒に住んでいる実の父親からは酷い虐待を受けているのだった。学年主席を取り続けているのも、テストで学年の1位の生徒だけが学費免除されるため、努力している。

ある日虐待の痕を隠すため水泳の授業を見学した際、偶然居合わせた同級生の不動斗真に虐待の跡を見られ、誰に言わないでもらう代わりに体を差し出すことになってしまう。

見た目の特徴としては、黒髪で目が大きい。真面目で努力できる性格だが、メンタルが弱くストレス耐性がない。自分に自信がない。女の人と大きな音が苦手。

不動　斗真（ふどう　とうま）

真の同級生。不動グループという大企業の跡取り息子。学校では不良として有名で、授業をよくサボっていてテストも受けない。校則を破ってピアスをしている。

子供の頃、両親から虐待を受けており、左側の耳上に複数のタバコの焼き跡、左肩に熱湯による火傷痕がある。近所の人の通報により施設で育ち、12歳の時に養子縁組で不動グループの会長に息子として引き取られた。

見た目の特徴として、髪は銀(白)色で、目は切れ長でイケメン。『顔が整っているから』という理由で不動会長に引き取られたと思い込んでいる。

子供の頃はよく笑う子だったが、普段はほとんど笑わない。クールというより無愛想。ぶっきらぼうで強引な性格で負けず嫌い。セックスが上手い。

橘（たちばな）

真の友人で、高校の同級生。真が父親から虐待されていることは知らない。テニス部所属。テストで赤点をとるなど学業面はまあまあだが、明るくフラットな性格。

大澤（おおさわ）

テニス部の部長。頭が良く、テストはオール80点以上。

ゆか

真の高校の同級生。真に好意があり、夏祭りの日に告白しようとする。

不動会長

不動グループの会長。斗真と養子縁組をして親子になったが、多忙なためもともとあまり家には帰ってこれず、いまは別々の家に住んでいる。

紳士で物腰柔らかな人だが、愛情表現には慣れていない。斗真が学校をサボっていることを知らない。

神崎（かんざき）

不動会長の一番の部下。斗真が不動の養子にならなければ、彼が次の不動グループの会長になる予定だった。

中山（なかやま）

真の大学の友人。真を日雇いの派遣(バイト)に誘う。高校の友人である橘同様、明るくてフレンドリーな性格。

面白い！『僕を悪い子にして』の3つの見どころ（ネタバレあり）

出典：「僕を悪い子にして」、著者：灰田ナナコ、出版社：一迅社

孤独を抱えて生きる2人に切なくなったり、愛し合うシーンにキュンキュンしたり、たくさん感情が揺さぶられる『僕を悪い子にして』には、たくさんの見どころ存在します。

そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つに絞ってご紹介していきます。

真と斗真が苦しみを共有して惹かれていくところ

正反対に生きてきたと思っていた真と斗真が、自分と同じ苦しみを持っていることを知り、お互いに惹かれていくところが見どころの１つとなっています。

真ははじめ、斗真に無理矢理身体を使われて嫌だったはずですが、読み込むと、割と初期の頃から斗真を心から嫌ってはいないように感じます。

それは、斗真の行動の中に、真への同情を感じるところがいくつもあるからです。真が虐待されていることを知って、斗真は無意識的に真に優しくしたり微かに真に甘えていたのだと思うと、切なくて愛しくなりますね。

ぶっきらぼうで分かりにくいですが、本当は斗真が優しいということがにじみ出ていて、それは読み返したときに感じて胸が熱くなります。そんな微かな斗真の優しさに惹かれる真の孤独も、切なくて愛おしいです。

真と斗真は元々自分と近しい雰囲気を持っていると最初の出会いから感じていて、だからこそ少しずつ惹かれていったのだと思います。そのはっきりとは書かれていない真と斗真の感情の変化にご注目ください！

真の告白シーンが切ない

真が斗真への恋心を自覚して、告白する場面が見どころの１つとなっています！勇気を出して告白した真を、斗真は一度こっぴどく振るのです。

そして、大雨が降る中、去りゆく斗真に真はある言葉をかけます。その言葉で真と斗真の関係が決定的に変わることになり、その言葉を斗真は『あの一言がなかったら多分俺はずっと…』と言っています。

その言葉は真だからこそ出る言葉で、その時の真の気持ちを思うと本当に切なくてグッとくるのですが、その言葉に心を動かされた斗真の気持ちにも、やはり胸が締め付けられる気持ちがします。

そのシーンが描かれるのは1巻ですが、その言葉は2巻の裏表紙で明かされているんです。1巻だけ先に読まれた方はさぞ気になっていたと思います。電子書籍だと最後の最後に読めるので、なお感動しました！

真と斗真がお互いを唯一無二の関係だと読者の心に刻み込ませるほど感動する、斗真が真に惹かれた告白シーンの去り際の言葉にご注目ください！

絵が素敵すぎる…！

なんと言っても、美しくて特徴的な灰田ナナコ先生の絵は見どころの１つです。

灰田先生の絵はとにかく綺麗です！特徴的で綺麗な輪郭をしてます！また、同じになりがちな性行為のシーンなども構図を変えて魅力的に描かれていて、めちゃめちゃ萌えます！

真面目な優等生だった真が性に目覚めてしまうほど「セックスが上手」という斗真の設定が、絵でわかるくらい丁寧に描かれているので、読んでいてキュンキュンしちゃいます！

また灰田先生は服装などもとても細かく描かれる先生で、服装の書き忘れ防止メモを取っているそうです。（灰田先生のTwitter情報。）

そんな細部まで計算された魅力的なイラストにぜひご注目ください！

イケメン不良攻め×まじめ優等生受け『僕を悪い子にして』はこんな人におすすめ

『僕を悪い子にして』は、イケメンな不良とまじめな優等生のカップリングBL作品が好きな方に、特におすすめの作品となっています。

真面目で優等生な真が気晴らしに勉強する姿もかわいいのですが、そんなまじめに生きてきたはずのウブな真が、斗真のことを考えて性に目覚めていく姿に身悶えます！

そして、イケメンな不良の斗真は、ぶっきらぼうで強引だけど、優しいところがあって、自分でもどうして真にかまってしまうのか分かっていないところがかわいい！

付き合ってからのほんとは寂しがり屋なところや、当たり前のように一緒に住む気でいたり、友達作って欲しくなさそうだったりする独占欲丸出しの斗真にトキメキます！

正反対な性格の2人が関わり合って変化していくギャップが最高です！2人がお互いにだけ見せる一面が愛おしい！何度読んでもかわいくてニヤニヤが止まらない『僕を悪い子にして』をぜひご覧になってみてください！

管理人の思う『僕を悪い子にして』が伝えたいこと（考察）

出典：「僕を悪い子にして」、著者：灰田ナナコ、出版社：一迅社

『僕を悪い子にして』では、イケメンで金持ちな不良攻めと、まじめで優等生な受けのカップリングの良さを伝えたいように感じられます。

灰田先生の描く受けの男の子は、大抵恋愛に関してウブでピュアな子が多く、それに伴って攻めは割と経験豊富な年上だったりが多いです。

この作品でのカップルは同じ年なので、斗真くんには「セックスが上手」という設定を組み込んだのだと思います。

そんな設定のストーリーを描くことが多い灰田先生が『僕を悪い子にして』で伝えたいこと、描きたかったことは、
「経験豊富で不良な攻め」によって「まじめで恋愛にウブな優等生」が性に目覚めていくところだと、わたしは思いました。

不良と優等生という正反対な2人が、虐待という辛い過去を共有し、愛を知って惹かれあっていく物語がとても魅力的で、
さらにそこに、灰田先生らしい上級者と初心者のイチャイチャラブラブが詰まっている作品となっています。

読めば読むほど、どんどんハマっていってしまい、最高に愛おしいハッピーエンドな作品となっておりますので、是非この機会に『僕を悪い子にして』をご覧になってみてください！

『僕を悪い子にして』の評価まとめと感想

最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。

漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。

当サイトの評価	4.8（記事作成者の評価）
コミックシーモア	4.3（301件の評価）
まんが王国	ー
Renta!	4.0（285件の評価）
BookLive	4.3（40件の評価）
めちゃコミック	ー