映画+ドラマ化『セトウツミ』関西男子高生の日常青春ギャグ漫画のネタバレ感想
映画化され、ドラマ化もされた関西の高校生2人の日常を描いた青春ギャグ漫画の『セトウツミ』。
主役の2人が放課後で時間を潰すだけの物語であるにも関わらず、笑いが止まらない、衝撃のストーリー展開に必ず驚かされる作品となっています。
私自身、すでに6周も読んでいるほど大好きな作品ですので『セトウツミ』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。
映画化&ドラマ化された『セトウツミ』のあらすじ
男子高校生2人が会話をするだけの漫画にも関わらず圧倒的な面白さから、映画化もドラマ化もされた大人気日常ギャグ漫画である『セトウツミ』の設定やあらすじをご紹介します。
作品の設定や概要
- 著者:此元和津也
- 出版社:秋田書店(少年チャンピオン・コミックス、別冊少年チャンピオン)
- ジャンル:ギャグ・コメディー、日常
設定として、主役の1人である瀬戸はサッカー部で辞めさせられたためやることなく、もう1人の主役の内海は塾までの時間をつぶしたいという理由で2人は河原で放課後の時間を潰すようになった。
瀬戸はクラスのムードメーカー的な存在であり、基本的にボケまくる。内海は学校では根暗で友達がいないが非常に頭が良く、瀬戸のボケに対して的確なツッコミを繰り出す。
あらすじ
「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか」。
サッカー部を辞めてやることがない笑いの天才である瀬戸と塾までの時間を潰したい頭の良い内海の2人が放課後に川の畔で集まるようになった。
そんな関西の男子高校生2人のクールでナナメでシニカルな放課後トークが始まる。
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ギャグ線が高すぎる『セトウツミ』の主な登場人物
関西を舞台にしたギャグ線が高くて面白すぎる『セトウツミ』の登場人物たちをご紹介していきます。
面白いだけでなく、それぞれが何かを抱えている彼らを是非ご覧ください。
瀬戸小吉(せと しょうきち)
期待されていたサッカー部員であったが、いざこざに巻き込まれてサッカー部を辞めている。その後、内海と河原で放課後に会話をするのが日課となる。
いつもボケをかましているムードメーカー的な存在で、基本的にアホだけど、実はおそろしいほど天才でもあるスーパースター。
樫村さんに想いを寄せている。
内海想(うつみ そう)
瀬戸と放課後に河原で話すのが日課の主役の1人。親に厳しく育てられていて、塾にも行っている。頭が良いためうっすら人を馬鹿にしているようなフシがある。
姉がいい大学に通っていて、家では両親から冷遇されている。勉強しないと愛されないため勉強を頑張っている。
親からは1日1000円もらっているが、昼ご飯や夜ご飯を用意してもらえてないという家庭環境にある。
樫村一期(かしむら いちご)
瀬戸が想いを寄せている美人な女の子。樫村さんは内海に想いを寄せている。
由緒あるお寺の長女として生まれていて、1つ下の妹は一会というため姉妹で「一期一会」。
持って生まれた小悪魔的要素を持ちながら、お寺の娘であるというわびさび感を兼ね備えている。
ハツ美
中学の時から瀬戸のことが好きな後輩の女の子。瀬戸の前だと緊張して言葉を話せない。
だけど、話すと大人な考え方と口調でめちゃくちゃ話すし、ネットの中では饒舌。さらに、内海とは息ぴったりで内海のことを理解している様子。
先輩でも誰でも基本タメ語で呼び捨てで話す。
バルーンさん
瀬戸と内海がよく通っている河原でバルーンアートをやっている外国人の道化師。22歳のときにベラルーシから日本にやってきて、現在は7年目で29歳になる。
バルーンを始めようと思ったきっかけは、空気を膨らますだけで人を笑顔にする師匠との出会いがあったため。
瀬戸とは仲が良いが、内海とは謎の確執がある。
田中真二(たなか しんじ)
瀬戸のクラスメイト。ものすっごいセンター分けの髪形にフルネームが田中真二で、類まれなる左右対称感を持っているため、瀬戸と内海の遊びのときに公平な審判をする役目を担っている。
ババ抜きの審判など意味不明な審判までこなす。
卑屈な性格なため友達は少ない。よく顔で人をムカつかせている。
馬場(ばば)
内海のクラスメイト。野球部でレギュラーになって甲子園に行くことが目標。
野球は左利きが有利なため、左利きになろうと特訓したが見事に失敗する。また、ピッチャーとバッターの二刀流になるために人の2倍練習を頑張ろうとする。
誰にも顔を覚えてもらえないという特徴がある。
鳴山(なるやま)
瀬戸と内海の学校の不良の先輩。問答無用の暴力で支配しようとしていて、よく瀬戸にも絡んでいる。
両親は離婚している様子。猫には優しい。
蒲生(がもう)
「靴飛ばしチキンレース合戦」の際に登場した瀬戸のクラスメイトのガッちゃんこと蒲生。
岡山から単身で大阪に来ていて、親戚の家に下宿している。田中の代わりに「靴飛ばしチキンレース合戦」の審判を務めた。
ノリがよく、審判もバッチリ決めて2人から気に入られる。
時田(ときた)
瀬戸の中学時代のサッカー部の後輩。瀬戸に憧れていて、瀬戸を追いかけて同じ高校に入ったが、瀬戸がサッカー部を辞めていたためグレた。
茹でる前のパスタみたいな体をしたヒョロヒョロのヤンキーであまりしゃべらない。
ニダイメ
瀬戸家の猫であるミーニャンがなくなってから現れたミーニャンに似た猫。
野良猫にも関わらず太っているため、謎の餌やりおばさんとの太いパイプがあると思わられる。
瀬戸のおかん
離婚問題で揉めている瀬戸のお母さん。瀬戸小吉なみにギャグ線が高い。
犯行声明文のようなメールを送信してくる。
瀬戸のおじいちゃん
いつも徘徊している瀬戸のおじいちゃん。セトサイクルという自転車屋の創業者でもある。
謎の市外局番から電話がかかってくることがあるほど遠くまで徘徊している。
内海優(うつみ ゆう)
内海想の姉。弟の想と違い、両親から厚遇されている。
その自分だけ厚遇されている罪滅ぼしやバイトもしている関係で想には、お弁当をあげたり、欲しいものを買ってあげたりしている。
面白いだけじゃない『セトウツミ』の3つの見どころ(ネタバレあり)
瀬戸と内海の会話が面白いのはもちろん、物語の構成やキャラクターたちの思いなど、『セトウツミ』には多くの魅力が隠されています。
そんな魅力に溢れた作品である『セトウツミ』の中でも特に注目してほしい見どころを3つ厳選してご紹介していきます。
放課後に行われる瀬戸と内海の会話
『セトウツミ』では、瀬戸と内海の日常会話が面白くて見どころとなっています。
関西人が2人集まると漫才が始まると言われますが、瀬戸と内海の日常会話こそ漫才となっているのです。
瀬戸が何かとボケるとすかさず内海が的確かつ頭の良いツッコミで、テンポの良い笑える会話が繰り広げられて、笑わずには読めない作品です。私自身、電車の中で読もうとしたら、笑いが止まらなすぎて電車で読むのを諦めてしまいました。
勇気のある方は、電車の中で『セトウツミ』を読んで思いっきり笑ってみてください。
2話構成の2つの視点からみるストーリー
『セトウツミ』では、2話で構成される2つの視点から語られる話が個人的に見どころだと思っています。
「ババ抜き」の話や「絵しりとり」の話など、初めは頭の良い内海視点で物語が繰り広げられて、その後瀬戸視点でアホな考え方が繰り広げられる話が、アンジャッシュのコントのようなすれ違いを起こしていて、本当に面白いです。
内海が深読みがすごいがゆえに瀬戸が天才に見えてしまいますが、瀬戸がアホなことしか考えていないという勘違い物語を読んで、是非笑ってもらいたいです。
すべての伏線を回収する衝撃の結末
8巻完結の漫画となっているのですが、8巻目でそれまでの話の伏線の一気に回収する衝撃的な展開となっています。
1~7巻までは日常のシニカルギャグを繰り広げる笑える話なのですが、その時折で発せられる言葉や行動が実は伏線となっていて、最終巻の全く展開の異なるシリアスな話に繋がっていくのです。
誰も予想できない驚愕展開に、それをさらに覆す感動の伏線。作者の此元和津也さんが天才過ぎると驚かされる内容になっています。
面白いだけでなく漫画全体を通しての構成が芸術となっているので、『セトウツミ』を是非ご覧になってみてください。
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笑わずにいられない『セトウツミ』はこんな人におすすめ
『セトウツミ』は、何か辛いことがあって元気がない人や思いっきり笑いたい人には、特におすすめの漫画です。
何気ないけど会話だけど、リアルでテンポの良いボケとツッコミを繰り返す瀬戸と内海の放課後を見ていると、まったりしながら笑えて嫌なことも吹き飛んでしまいます。
また瀬戸の矢継ぎ早に飛び出すボケを、内海が読者の予想の斜め上をいくツッコミで処理していく姿は、もはや芸術と言える言葉遊びになっています。
あらゆるレパートリーのボケとツッコミの数々に読んでいて語彙力が上がったり、笑いの勉強にもなったりと笑えて勉強にもなる作品となっていて、物語の構成も見事な漫画ですので、是非ご覧になってみてください。
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管理人の思う『セトウツミ』が伝えたいこと(感想)
『セトウツミ』では、人それぞれに形の違った青春があることを伝えたいように感じます。
物語では、印象的なセリフは陰気な内海の「この川で暇をつぶすだけの青春があってもえんちゃうか」という言葉です。
よく運動部で頑張ることや恋愛をすることが青春として語られますが、『セトウツミ』を読んでいると川で友達と会話するだけの何気ない日常がどれほど幸福なものであり、楽しいものであり、青春であるのかということを実感させられます。
そういった、放課後に友達と会話をするという何気ない日常も大人になったら忘れない思い出になるのです。何をやるかではなく誰といるかが青春なのだとを思い知らされる内容になっています。
『セトウツミ』は、シニカルなギャグに溢れていて笑える漫画というだけでなく、多くの名言が含まれていたり、伏線まみれの衝撃のラストがあったりと本当にいろんな面で感動できる作品です。
私自身、この記事を書くにあたってすでに6周くらい読んでいますが、6周目でも笑って感動できるものとなっているので、是非この感動を多くの方に知ってもらいたいです。
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