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『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』漫画のネタバレ感想|没落を目指すなろう系ラブコメ

『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』漫画のネタバレ感想|異色!没落を目指すなろう系ラブコメディ

 

ふと思い出した前世の記憶、この世界は乙女ゲームの中で、私は没落する悪役令嬢?!

前向きに没落を目指す一風変わった悪役令嬢が奮起する『小説家なろう』発のファンタジーラブコメディ漫画、『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』。

乙女ゲームの悪役令嬢という設定もなかなか増えているなろう系作品ですが、おちゃらけすぎず、シリアスすぎず、とても読みやすくて面白いです!

主人公が前向きに没落を望む姿勢の清々しさ、元々の性格の良さと没落を目指す目的を知って、徐々に引き込まれてしまうことでしょう。

好感度の高い登場人物たちに笑えて楽しく、続きが気になる没落令嬢ラブコメディ『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』のあらすじや登場人物、見どころをネタバレや感想を含めてご紹介していきます。

 

今度の悪役令嬢は…没落を目指す!?『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』のあらすじ

『小説家なろう』が原作で流行っていると言ってもいいほど作品数の増えている「悪役令嬢」がヒロインの物語!

そんな中でも、悪役令嬢を回避せず、むしろ前向きに悪役令嬢として没落を目指す異色のストーリー、『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』の設定やあらすじをご紹介していきます。

作品の設定や概要

 

ふと、この世界が前世でプレイした乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる悪役令嬢であると思い出した主人公の公爵令嬢、メアリ・アルバート。

乙女ゲームのタイトルは『ドキドキラブ学園〜恋する乙女と思い出の王子〜』(以下略称:ドラ学)というタイトルで、平凡な主人公と貴族の身分差恋愛をテーマとしており、6人の攻略対象がいます。

ゲームのヒロインの恋を邪魔したことで没落する悪役令嬢だと気付いたメアリは、没落を回避するどころか、むしろ前向きに没落を目指すことに。それにはある理由が…。

ところが、悪役令嬢を演じているのにうまくいかず、乙女ゲームのヒロインからの好感度は上がるばかり。果たしてメアリは自身が望む形で没落できるのか??

ちょっとシリアスも交えつつ、一風変わった悪役令嬢の没落を描くファンタジーラブコメディとなっております!

あらすじ

完全無欠の公爵令嬢メアリ・アルバート(合金ドリル(縦ロール)装備)。

目指すは――自身の没落!?

アルバート公爵家の令嬢・メアリは、自分がヒロインをいじめ抜く乙女ゲームの悪役令嬢であることを思い出す。

行く末は貴族社会からの追放。そんなの冗談じゃないと没落回避――は、しない!?

「むしろ目指せ没落! 悪役街道を突き進むのよ!」なんて意気込むものの、ゲームの主人公(ヒロイン)・アリシアからの好感度が何故か高く、嫌がらせをしても全て好意的に取られてしまう。

早くも暗雲立ちこめるが、メアリは無事に没落できるのか……!?

引用)コミックシーモア



キャラがわかりやすくて魅力的!『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』の主な登場人物

キャラクターの設定が明確でわかりやすく、魅力的に描かれている『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』の登場人物たちをご紹介していきます。

原作小説には漫画版にはまだ出てきていない登場人物がたくさんいますが、ここでは漫画版で名前が出てくる登場人物のみご紹介させていただきます!

メアリ・アルバート

アルバート公爵家の令嬢。貴族が通うカレリア学園高等部の三年生。きっちりと巻かれた銀髪の縦ロール(従者曰く、合金ドリル)が特徴的。才色兼備。身長156cm。兄が2人いる。

ある日ふと、この世界が前世でプレイした乙女ゲーム『ドラ学』の世界で、自分がヒロインをいじめたことで没落する悪役令嬢・メアリであると思い出した。

乙女ゲームのシナリオ通りに、前向きに没落することを目指し、没落するために記憶を頼りにヒロインの行動を先回りして悪役令嬢を演じるが、うまくいかずむしろ好感度が上がってしまう。

アルバート公爵家は外交に秀でており、王家に次ぐ権力を持っているが、本人は前世の記憶を取り戻す前から貴族らしくない庶民的な振る舞いをしており、父親からも幼なじみからも変わり者扱いされている。好物はコロッケ。

アディ

メアリに使える従者。付き人として同じカレリア学園に通っているが、本人は成人している。代々アルバート家に仕えている。身長185cmの長身。

メアリのことは普段お嬢と呼んでおり、メアリに対してはややぞんざいなところもあるが慕っている。口が悪く、慇懃無礼(いんぎんぶれい)。雇用主であるメアリの父親にはかなり忠誠心がある。生魚が苦手。

アリシア

『ドラ学』のヒロイン。金髪ストレートヘアで紫の瞳をしている美少女。身長162cm。庶民出身だが実は王族の血筋。

ルート先回りにより待ち伏せしていたメアリに何度も助けられたことで、メアリを友達だと思っている。嫌味に気づかず、いじめられているとはつゆにも思っていない天然なところがある。

『ドラ学』の攻略対象の1人、パトリックとの恋愛ルートを順調に進めている。友人としてメアリを慕っている。

パトリック・ダイス

カレリア学園生徒会の会長。メアリとは幼なじみ。黒髪で身長180cmの長身。文武両道、眉目秀麗、歴史ある貴族の家柄というハイスペックさを持つ。

乙女ゲーム『ドラ学』の主人公の攻略対象の1人で、攻略難易度が高い。『ドラ学』の中で最も人気のあるキャラクターだった。実際にこの世界でも人気があり、学園内に限らず恋い慕う令嬢が多い。

普段はクールだがアリシアにベタ惚れしている。メアリとも幼なじみだけあり、気が知れている間柄。意外と笑いのツボが浅い。



面白い!『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』の3つの見どころ(ネタバレあり)

乙女ゲームのストーリーに則って、前向きに没落目指して奮闘するドタバタラブコメディ『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』には、たくさんの見どころ存在します。

そんな数ある見どころの中でも特に注目してほしいポイントを3つに絞ってご紹介していきます。

前向きに没落を目指すメアリの目的とは?

才色兼備というだけあり、頭がキレるメアリの没落を目指す目的にご注目していただきたいです。明確な理由の説明は2巻にでてくるので、あまりネタバレしないようにお話しします!

メアリは高等部3年になったある日、ふと、自分が乙女ゲームの世界の悪役令嬢で没落することを思い出します。それまでは前世の記憶などなかったわけです。

ここが他の悪役令嬢、転生系の話と1番異なっていると思うのですが、思い出してから性格がガラッと変わったり、または最初から覚えているから、最初から性格がサバサバしている主人公が多いように思います。

しかしメアリは思い出す前から、貴族らしからぬ行動が多く、権力を振るわず、使用人に平等なサバサバとした性格をしています。

前世の記憶の有無に関係なく、とても悪役令嬢になり得る性格ではないのです。そんなメアリが悪役令嬢を”演じて”まで、没落を望む理由、気になりませんか?

わたしはその理由がわかって、メアリお嬢様がとても賢くてかっこいい方だと考えを改めました!メアリが没落を目指す真の目的にご注目ください。

アディ、アリシア、パトリックの恋心と関係

メアリの周りを取り巻く登場人物たちの恋心とそれぞれの関係にご注目していただきたいです。

最初は、ほんのりと漂っているような穏やかな恋愛描写だなあと感じました。なぜなら、乙女ゲームの筋書き通りに進んでいる、予定調和な恋だと感じたからです。

きっと両思いで、結ばれることが決定している恋があったら、それはラブストーリーとしてはつまらないですよね。

ですが、メアリだけでなく、アディやアリシア、パトリックのお互いを思う気持ちが交錯することで、筋書き通りのタイミングで起こる恋愛イベントなのに感情の深みがあって、話が進むごとに気づけばどんどんハマっていってしまいました!

深みが増していって気づけばみんなを大好きになってしまう、登場人物たちの仲の良い関係性にご注目ください。

『断罪イベント』で見せる!メアリのカッコよさ!

悪役令嬢の没落イベント、『断罪イベント』で反撃するメアリのカッコよさは本当に見どころとなっています。

それまではどんなに悪役令嬢を演じても、天然美少女アリシアにかわされてきたメアリですが、とうとう断罪イベントが起こります。

なんという悪いタイミングで勃発する断罪イベントをかっこよく切り抜けるメアリは、まさに正統派悪役令嬢のよう!なのに正統派主人公らしい真っ当な高貴さ!

断罪イベントを読んで、主要4人の登場人物たちの好感度がバクあがりしました!ぜひ読んでほしいです。カッコよすぎる断罪イベントにご注目ください!

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気軽に読めるストーリー『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』はこんな人におすすめ

『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』は、なろう系の悪役令嬢ものを気軽に読んでみたい方に特におすすめの作品となっています。

悪役令嬢というと破滅とか没落的なイメージがありますよね。ちょっと気まずさがあったり、暗いイメージです。

かと言って、全くシリアスがないと、それはそれで悪役に求めるイメージが足りないただの異世界転生系のストーリーになってしまいます。

その案配がとても読みやすいと感じたのがこの作品です!気楽すぎず、シリアスもありつつ、だけどとても読みやすい!おちゃらけすぎていなくて、読んでいてとても爽快で、テンポよく読めてしまいます。

悪役令嬢が主人公のなろう系に挑戦してみたい方は、ぜひこの機会に『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』をご覧になってみてください。

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紹介者が考える『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』の伝えたいこと(考察)

『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』では、ありのままの感情を肯定することを伝えたいように感じられます。

見どころでもお伝えしましたが、この作品が他の悪役令嬢、転生系と1番異なると感じたのは、悪役令嬢という設定であるはずのメアリの性格が、前世の記憶を思い出す前から”とても良い”ところです。

王族に次ぐ権力を持つ大きな公爵家の末っ子令嬢でありながら、実にサバサバとしていて、けれど高潔なところがあります。

没落するために悪役令嬢を演じはしても、元から権力の椅子にふんぞりかえって、権力をふりかざすような性格ではないのです。

周りに貴族らしくないと影口を言われても、そんな姿勢を貫くメアリには清々しさがあり、庶民上がりのアリシアが好感を持つのも頷けます。

気取っていなくて、目的のために没落することに奮起するメアリや、メアリを取り巻く暖かい人間関係に思わず笑ったりほっこりすることでしょう。

続きが気になる前向き悪役令嬢のラブコメディ漫画となっていますので、是非この機会に『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』をご覧になってみてください。

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『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』の評価まとめと感想

最後に記事執筆者の評価と他の漫画サイトからの評価をまとめてみました。

漫画を購入するときのひとつの指標として、よかったら周りの評価も参考にしてみてください。

当サイトの評価4.3(記事作成者の評価)
コミックシーモア4.4(72件の評価)
まんが王国
Renta!4.4(282件の評価)
BookLive4.8(35件の評価)
めちゃコミック4.1(127件の評価)

※それぞれ5段階評価となっています。

松帆 うら
松帆 うら

最初はメアリのキャラが掴めなくて、悪役令嬢を演じようとして失敗するを繰り返して、気づいたら予定調和のハッピーエンドを迎えるような作品なのかな?と思っていました。

パトリックは重要キャラクターです!パトリックがメアリとアディの根本的な性格の部分を見せてくれる鍵になっているように感じました。

特にメアリとパトリックの幼なじみというこれまでの関係性がとても良好なので、パトリックがアリシアに恋をしてもメアリは嫉妬しないし、密かにアディの恋を応援してそうなところに好感度が上がりまくりです。

断罪イベントで、パトリック急にどうした…!?と一瞬思ったのですが、その後の流れでほんとお前そうゆうとこやぞ王子様かて!みたいなオタク感情飛び出しそうでした。飛び出てますね笑

ほのぼのラブコメとシリアス悪役令嬢が入り混じっていてどんどん深く面白くなるのに、とても読みやすい作品でした!読んでいるうちに登場人物みんなが大好きになってしまいました!

思わず笑っちゃうようなシーンもある、面白い漫画です!ぜひ『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』をご覧になっていただきたいです!

『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』が気になる人におすすめの類似作品

『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』に興味がある方におすすめの、なろう系ご令嬢漫画をご紹介したいと思います!

1つ目にご紹介する漫画は、嫉妬に狂って投獄されてしまった元悪役令嬢が、時間が戻った世界で同じ失敗を繰り返さないように人生をやり直すファンタジー漫画『今度は絶対に邪魔しませんっ!』です。

同じく『小説家になろう』が原作のコミカライズ作品です。この元悪役令嬢の主人公には、本当に同情してしまいます!

悪役令嬢になってしまっても仕方ないよ、と言いたくなるほどすごく不憫な境遇だったことがどんどん明らかになるのですが、悪役令嬢とは思えないほど高潔さがあって惚れてしまいました!

なろう系の新境地だなと思うほど感情描写が丁寧で、すごく物語に引き込まれてしまうことでしょう。

複雑な人間関係の中を懸命に生きる主人公たちの魅力が溢れるファンタジー漫画、『今度は絶対に邪魔しませんっ!』をぜひご覧になってみてください。

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同じく『小説家になろう』が原作のコミカライズ作品です。頭がよく、気の強い伯爵令嬢が奮闘する王道なろう系作品です。

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王道のなろう系作品なので、なろう系が好きな方、初めてなろう系を読みたい方にとてもオススメの漫画となっています。ぜひ『勿論、慰謝料請求いたします!』をご覧になってみてください。

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イラストレーターの松帆うらです* 漫画が大好きで、『漫画が酸素』書店ライターをしています。同じ漫画が好きな方みな同士だと思ってます!!漫画の内容だけでなく、作者さんのこと、メディア化情報など、漫画に関わる様々なことを含めて、漫画の面白さを伝えたいです!
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